Project/Area Number |
01550695
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
則末 尚志 大阪大学, 理学部, 助教授 (10028227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺本 明夫 大阪大学, 理学部, 教授 (00028151)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Keywords | 棒状高分子電解質 / 分子間相互作用 / 静電的相互作用 / 第2ビリアル係数 / 第3ビリアル係数 / 回転半径 / ザンサン / 二重らせん |
Research Abstract |
市販の微生物電解質多糖ザンサンの水溶液に超音波を照射し,分子鎖を切断後,分別沈澱法と液晶分別法の併用により分子量分布の狭いザンサン試料を得た.それらのうち分子量が23万の試料をナトリウム塩型に変換し,塩濃度の異なるNacl水溶液(0.005Mから1M)を溶媒として25℃で光散乱し,粘度,沈降平衡実験を行った.本研究の設備備品純水製造装置は,これらの測定溶媒の主成分水の精製に用いた.またザンサンの光散乱測定に先がけ,代表的な非電解質高分子ポリスチレンのベンゼン溶液について第2ビリアル係数A_2と第3ビリアル係数A_3を分子量野関係として決定し,以前に用いた光散乱デ-タ解析法(A_2とA_3を分離評価する方法)の有用性を確認した。NaザンサンのNacl水溶液について得られた主な成果は次の通りである. 1.NaザンサンのA_2とA_3は塩濃度の減少とともに著しく増大する.これは溶媒のイオン強度の低下に伴う高分子間静電反発の増強の最も直接的な反映である. 2.他方,Naザンサンの回転半径と極限粘度は塩濃度に依らず一定で,剛直棒状電解質に特有の挙動を呈する.いづれのデ-タからも結晶状態におけるザンサン二重らせん構造に期待されるらせんピッチが得られる. 3.A_2の塩濃度依存性は均一荷電円筒棒に対する近似理論でほぼ記述される.しかし塩濃度が0.2M以上では,理論はA_2をかなり課題評価する。その原因は,理論が二分子間van der Waals型引力を考慮していないためである.現在,引力を理論にとり入れる試みを行っている.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)