Project/Area Number |
01550697
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子物性
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
物延 一男 岡山大学, 工学部, 教授 (10032913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 文義 岡山大学, 工学部, 助手 (50174876)
島村 薫 岡山大学, 工学部, 助教授 (80013506)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 寒天 / アガロ-ス / アルギン酸 / ゲル / 凍結 / 流動 / 複屈折 |
Research Abstract |
海藻多糖の寒天(主成分はアガロ-ス)、アルギン酸は古くから食用に供せられるものとしてよく知られている。本研究では、これらポリマ-ゲルの一軸凍結または溶液の流動ゲル化の方法により光学的に明確な異方性ゲルを得ることができた。これらゲルは学術的にも応用面からも興味ある対象である。その構造・形態の検討結果の概要を延べる。 寒天またはアガロ-スの熱水溶液を放冷して一旦ゲル化させそれを温度勾配下に一軸的に凍結すると、成長する氷晶のまわりに分離したポリマ-が蜂の巣状のゲル相を形成する。このゲル相が強い複屈折を示す。光学ならびにX線回折両法から、アガロ-ス分子はこのゲル壁に沿って強く面配向し同時に温度勾配に沿ってわずかにC軸配向していることが明らかとなった。類似の現象がK-カラゲナン、アルギン酸等のゲル化能の高い他の多糖の場合でも認められた。寒天の熱水溶液を流動中あるいは流動後ゲル化させることにより、分子鎖が全体としては流動方向に配向したゲルが得られた。この時、流動距離とともにまたせん断速度が増すと配向度は上昇した。高度に配向したゲルが得られる条件の検討が残されている。アルギン酸ソ-ダの水溶液を細管より塩化カルシウム水溶液等の2価金属イオンのゲル化媒体に押し出して得られるゲルは凡乾によりX線的に繊維配向を示すことはよく知られている。ここでは、凡乾前のできたままのゲルの光学的性質とこのような分子配向機構との関係を、M/G比、ポリマ-濃度、塩濃度、流動速度等のパラメ-タ-を変えて検討した。 ここで見られた異方性ゲル構造の発現は、これら多糖がランダムポリマ-と異なり、その大きな緩和時間のため、せん断場あるいは流動場で延伸鎖への転移が比較的容易であることに基づくものと推察される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)