Project/Area Number |
01560020
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
作物
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
上堂 秀一郎 愛媛大学, 農学部, 教授 (40036314)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | オオムギ / 水利用効率 / クチクラワックス / 高速液体クロマトグラフ |
Research Abstract |
二条種オオムギの水利用効率(要水量)には顕著な品種間差があり、これと葉身表面ワックス量との間には密接な相関関係が認められている(上堂1986)。そこで、六条種を含む15品種を用い、携帯型分析計で光合成(P)と蒸散(T)を測定してP/T比を求め、葉身表面ワックス成分を調査し、これらと以前に調査した水利用効率との関係を検討した。 圃場における止葉の光合成速度(乳熟〜糊熟期)は24.9〜38.9mgCO_2/dm^2/hで顕著な品種間差が認められた。同時測定の蒸散速度は6.18〜7.79gH_2O/dm^2/hで差が小さかった。P/T比は3.82〜5.30mgCO_2/gH_2Oで明白な品種間差が見られたが、以前に調査した水利用効率2.83〜4.21gDM/KgH_2Oとの品種間相関は小さかった。しかし、水利用効率の大きい品種はP/T比も大きく、水利用効率の小さい品種はP/T比も小さかった。 表面ワックスの分析には高速液体クロマトグラフを用いた。有機溶媒系GPCカラムのウルトラスタイラジェル500Åと100Åを用い、移動相はテトラヒドロフラン(THF)の1ml/min条件とした。オオムギ幼植物生葉のTHF抽出サンプルには夾雑物が多く、良好な分離は見られなかったが、むぎわら葉鞘の抽出物では4本のピ-クに分離した。葉鞘を広げて面積を測定し、葉鞘1dm^2当りのピ-ク面積を算出してP/T比との関係を検討した。最高のピ-ク(ポリスチレンの分子量約800と等位)の面積とP/T比との間に関係は見られなかったが、分子量の大きいピ-クほど関係が濃くなり、分子量最大のピ-ク(同約2000と等位)とP/T比との相関r=0.633(P<0.005)であった。今後、このワックス成分の同定が重要である。
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