オリゴ糖糖鎖シアル酸結合部位の立体配置並びに立体配座解析法の開発
Project/Area Number |
01560084
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用生物化学・栄養化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
目黒 煕 東北大学, 農学部, 教授 (30005590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 芳弘 東北大学, 農学部, 助手 (80183896)
大類 洋 東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | シア-ル酸 / アノマ-配置の決定法 / 2-6結合の立体配座 / exo-アノマ-効果 |
Research Abstract |
シア-ル酸はそのアノメリック位にプロトンを持たないためそのアノマ-配置の直接的決定法は提出されていず間接的な経験則がいくつかあった。申請者はC-1とH-3との^3J_<C-H>を測定する方法を考案しKarplus式に基づく非経験的なアノマ-配置の決定法を提出した。一方キラル重水素標識、非標識メチル-β-D-ガラクトピラノシド及びメチルβ-D-グルコピラノシドとシア-ル酸のC-2クロル体との縮合により、天然型の結合を有するSialα(2-6)GalBOMe(I)、非天然型であるβ(2ー6)体(II)、およびα(2-6)GlcBOMe(III)、β(2-6)GlcβOMe(IV)を合成した。これらのα-、β-の決定は申請者の新NMR法と従来の^1H-NMR法両者で行い比較したところ両者とも同じ結果を与えた。このことにより両法の有用性を証明した。^1H-NMRを用いて上記化合物の2,6-結合部の水溶液中での安定配座解析を行ったところD-ガラクト-スのヒドロキシメチル部位の回転配座比は、天然型(I)ではgg:gt:tg=15:58:27とgt優位でありD-ガラクト-スを含む通常のα-β-1,6-結合二糖類と同じであった。非天然型(II)ではgg:gt:tg=23:38:39で各回転配座間にさして差は無くシア-ル酸のカルボキシル基とガラクト-スの4-OH間の水素結合の結果このようになっていると結論した。またD-グルコ-ス誘導体(III)、(IV)ではそれぞれ61:38:1および93:7:0であり(III)は通常のα-1.6-グルコ二糖と同様であった。(IV)ではggが異常に優位でありシア-ル酸のβ-結合は特別な性質を有することを明らかとし天然シアリル糖がα-結合である必要性を認識させ得た。また2、6結合部のφ、Ψ角に関しては天然型(I)を用い、6-位の2つのプロトンの化学シフトおよびNOE実験によりシア-ル酸においてもexo-アノマ-効果に従った安定配座をとることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)