活性型ヒト蛋白質の高効率分泌に必要なバチルス・ブレビス遺伝子の解析
Project/Area Number |
01560119
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵・醸造
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山形 秀夫 名古屋大学, 農学部, 助教授 (20023468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜高 重三 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023463)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | バチルス ブレビス / ヒト蛋白質生産 / 異種蛋白質分泌生産 / 高分泌変異株 / 細胞内プロテア-ゼ / ヒトアミラ-ゼ / シグナルペプチド / 発現ベクタ- |
Research Abstract |
バチルス ブレビスを宿主として、その細胞壁蛋白質遺伝子のプロモ-タ-及びシグナル配列部位を用いた異種遺伝子の発現系において、ヒト上皮細胞増殖因子(hEGF)遺伝子は高効率に発現し、240mg/lに達する活性hEGFが培地中に生産された。一方、ヒト唾液α-アミラ-ゼ(hEMY)遺伝子を用いた同様の実験では、当初1mg/l程度のhAMYしか分泌されなかったが、バチルス ブレビスの変異株を分離することにより60mg/lに達する分泌生産に成功した。本研究では上記2つの遺伝子の発現効率に影響を与える諸要因について解析するとともに変異株の遺伝的解析を行い、以下の結果を得た。 1.バチルス ブレビス野生株においては合成されたhAMYは細胞外に分泌されるまでに異常に長い時間(約4時間)が必要であった。変異株においてはこの時間が約2時間まで短縮されていたが、細菌由来のアミラ-ゼと比較すると数十倍長い。これらの結果は、分泌速度が遅いことがhAMYの分泌生産量の低い主要な原因であることを示している。 2.逆戻り変異株を解析した結果、変異株は単一の変異によって、hAMY分泌生産量の上昇、細胞壁及び細胞質膜の蛋白質組成の変化、種々の薬剤に対する感受性の上昇等の性質が変化していることが判明した。 3.大腸菌においては異種蛋白質を特異的に分析するATP依存性プロテア-ゼLaが存在することが知られている。バチルス ブレビスからこれに類似したプロテア-ゼの遺伝子をクロ-ン化し、その全塩基配列を決定した。その結果、大腸菌プロテア-ゼLaとのアミノ酸配列の相同性は52%でありATP結合領域が保存されていることが判明した。現在、バチルス ブレビスの本遺伝子が欠損した変異株の分離を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)