Project/Area Number |
01560185
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山内 龍男 京都大学, 農学部, 助手 (40093330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 正悟 京都大学, 農学部, 助教授 (40109046)
佐伯 浩 京都大学, 農学部, 教授 (40026498)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | アコ-スティック・エミッション / 紙の強度 / 走査電子顕微鏡観察 / ビデオ画像 / 破壊メカニズム / 破壊プロセス |
Research Abstract |
アコ-スティックエミッショッン(AE)法による紙の破壊プロセスの研究の一環として、本研究では走査電子顕鏡(SEM)内に引張装置を取り付け、紙の引張破壊過程をビデオ装置により記録すると共にAEを測定して、引張に伴う破壊の進行状況とAE発生との関連を検討しようとした。 1.SEM内での紙の引張およびその動的観察画像の記録(山内、佐伯)引張装置は元来金属用であり、その試片サイズは幅2mmスパン長10/15mmと大変小さい。そのため紙のような薄い材料を、応力履歴無しの状態で装置に取り付けることに腐心した。種々試みた末、厚手のフィルムでフレ-ムを作り、これに2mm×25mmの紙試片を取り付けて後、金蒸着した。試片をフレ-ムと共に引張装置に取り付ける際、紙は押さえ板で直接装置に付け、引張直前にフレ-ムを切断した。以上により紙は“チャックすべり"することなく引張できた。用いた紙試料は、NBKPより作製した坪量の異なる一連の手抄き紙であり、坪量約20g/m^2のそれが観察に最も適していることが分かった。なお観察箇所で破壊が生じるように、試片には前もって切り欠きを入れた。また破壊に伴いチャ-ジアップが生じ易いため、試片には予め帯電防止剤を軽く噴霧塗布し、さらに加速電圧5kVで観察した。以上の結果、観察倍率100/200倍で明瞭なビデオ画像を得ることができた。紙の引張過程をSEMによりビデオ画像で記録したのは日本では本研究が最初である。観察の結果、明らかな破壊は極く短時間で生じ、ミクロな変形挙動を明らかにするには、試片になんらかのマ-キングを行い、その動きをデ-タ化する必要があると思われる。 これにはSEM鏡筒内から外へのAEセンサケ-ブルの接続、ノイズ対策および張力の同時測定の必要も認められた。現在100gf程度の低応力用のロ-ドセルを取り付け、AEとの同時測定研究を進めている。
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