食餌性コレステロ-ルによる免疫機能の活性化・不活性化
Project/Area Number |
01560308
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
畜産化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡邊 乾二 名古屋大学, 農学部, 助教授 (70023447)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 食餌性コレステロ-ル / 動脈硬化症 / 免疫機能 / マクロファ-ジ |
Research Abstract |
食餌性コレステロ-ルは心筋硬塞誘発因子と広く知られているが、その生体防御機構への関与についてはほとんど明らかにされていない。本研究ではラット(一部にはマウスも使用)を用いて、コレステロ-ルの摂取による年令別の免疫機能の活性化と不活性化を明らかにすることを目的とした。一定の標準飼料で飼育しておいた幼若期と老齢期の動物に、コレステロ-ル無含有食(IIの研究発表の項において示したような細菌によるコレステロ-ル低減化ラ-ドを使用)と含有食(末処理のラ-ド)を経口投与して一定期間飼育した。コレステロ-ル食を与えたラットにおいては、年令よりもむしろ個体差が大きく、動脈硬化症的症状を呈するものと呈しないものにわかれた。特に老齢期における個体差は大きかった。この現象は、一部には肝臓でのヒドロキシメチルグルタリル-CoAレダクタ-ゼ活性の制御割合に依存していると認められた。このような生体内コレステロ-ルの係わる現象の発現有無の各種動物よりマクロファ-ジをとり、それらの貧食作用を測定したところ、ラテックスのとりこみにおいてコレステロ-ル食の群において活性が高かった。加齢による不飽和脂肪酸誘導酵素活性の低下がみられたのに対し、コレステロ-ル食によって生体内高級不飽和脂肪酸の増加が生じた。このような細胞レベルにおける飽和と不飽和脂肪酸の存在割合の変化は、生体の免疫担当細胞の機能にも影響しているものと考察した。以上のように、加齢と共にコレステロ-ル食にて若干動脈硬化症となる傾向があるとしても、免疫機能は活性化されていると認めた。なお、感染防御活性およびマイト-ジエン活性については現在研究続行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)