Project/Area Number |
01570014
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
大浦 親善 宮崎医科大学, 解剖学第一講座, 教授 (70040152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
年森 清隆 宮崎医科大学, 解剖学第一講座, 助教授 (20094097)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 生体内授精 / 進入精子 / 精子輸送 / 先体反応 / 微細構造 / 哺乳動物 |
Research Abstract |
卵管膨大部のfree spermが卵に接近し、進入する精子の動態を、精子膜に注目し惹起される精子頭部の膜変化について形態学的に把握した結果を報告する。 材料は、成熟雌ハムスタ-をdelayed coitusをさせて、交尾後3時間から3時間40分までの時間帯に採取した卵管膨大部腔は18側である。調査した卵子の数は87個で、それに対応した精子数は195匹である。 卵管膨大部腔に進入したfree sperm(159匹)のうち、電子顕微鏡で確認できた55匹の精子頭部の膜変化について、卵細胞群の外域ではすべてintactであるが、卵胞細胞群の内部に入ってくると、形態学的に先体反応を引き起こしたものとintactのものとがそれぞれ相伯仲する。更に透明帯に近接、或は、表面に現れたものでもintactのものと反応終了したものとが同時に観察されることがある。また透明帯の内部に進入した精子頭部は、slitの表面にacrosome ghostを認めた。従って精子が卵子に進入する過程では、 (1)透明帯に接する前に多分、先体反応を終了し、次いで反応をした小胞(reacted vesicles)あるいは先体小胞複合体(acrosome vesicles complex)を経て、透明帯に接し、透明帯と結合する。(2)透明帯を通過したfertilizing spermの赤道部は、intactのまま囲卵腔に進入する。(3)赤道部や先体後域の細胞膜は卵子の微絨毛と膜融合する。(4)赤道部は膜融合した細胞膜を除けば、先体内膜・先体外膜ともにintactである。(5)この時期に先体内膜と先体外膜との間には梯子状構造(周期構造)が出現する。(6)その後に核質の融解が先体後域から始まり、赤道部の先体内膜および先体外膜は、V字形に次第に開いて頭部から離れ始める。(7)核質の融解が完全に終了するまでは、頚部を含む尾部の全長は、囲卵腔に存在し、決して卵子形質内に進入することはない。
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