Project/Area Number |
01570073
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
玉井 靖彦 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (00073677)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Keywords | 眼球運動 / Frontal eye field / 大脳皮質 |
Research Abstract |
衝動性眼球運動はいわゆるFrontal eye field(FEF)から発現すると考えられているが、必ずしもこのFEFのみが衝動性眼球運動の中枢ではなく、他の皮質も平行して関与しているのではないかという仮説のもとにFEF以外の眼球運動誘発皮質を検索し、これらの大脳皮質がどの様なメカニズムで眼球運動を制御しているのかを調べるのが本研究の目的である。これまでの猫の実験で、従来の報告でFEFとされているCruciate溝下の半球内側面及びPresylvian溝以外に、Coronal溝の深部皮質及びAnterior ectosylvian溝に眼球運動誘発部位があることがわかった。今回は、これらの眼球運動誘発部位に微小電極を挿入して、眼球運動に先行して発射するニュ-ロンがあるかどうか調べることと、その下行路も解剖学的に明らかにしようとしたものである。 眼球運動誘発皮質に慢性電極を埋め込んで、眼球運動に伴うニュ-ロンスパイクを記録した結果は、満足すべきものがあった。すなわち、いずれの眼球運動誘発皮質からも眼球運動に先行して発射するニュ-ロンが記録された。このことは、眼球運動がFEFのみでなく、多くの大脳皮質から多重制御されていることを示唆している。 次に、それぞれの眼球運動誘発皮質が独立して眼球運動に関与するには、それぞれの皮質が下行路を持っている必要がある。このため解剖学的な検索も同時に行ったが、いずれも脳幹への直接下行路があり、いずれの皮質も眼球運動を起こし得ることを示唆している。 将来は、どの様な目の動きにどの皮質が関与しているか調べる予定である。
|