心不全治療薬の洞結節機能に及ぼす直接作用の薬理学的分析
Project/Area Number |
01570099
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
千葉 茂俊 信州大学, 医学部, 教授 (30004659)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | イヌ摘出右心房筋標本 / 洞結節歩調取り活性 / 等尺性収縮力 / OPC-8490 / Pimobendan / DN-9693 |
Research Abstract |
心不全の治療薬としては古くからジギタリス製剤が使用されている。しかし、その重篤な副作用の発現もよく知られており、新しい心不全治療薬の開発が世界的規模で進められている。我々は最近開発されているそれら心不全治療薬の洞結節調律に及ぼす作用を研究した。同時に収縮力に及ぼす作用をも検討した。最近特に注目されているものにホスホジエステレ-ス(PDE)抑制剤の強心作用がある。我々は種々のPDE抑制作用を有する薬物のイヌ調律に及ぼす影響を検討し、その心筋収縮力増強作用との関連を調べた。 まずPDE抑制作用を持つ薬物のうち新しく開発されたOPC-8490は心筋収縮力の増強作用が著明に観察された。この強心効果はアドレナリンβ受容体を介するものではない。一方、心拍に及ぼす効果は陰性変周期作用であり、これ迄の数多くのPDE抑制剤と比較して特別なものと云える。これらの作用がPDE抑制作用によるものかどうかは不明である。 一方、PDE抑制作用が明確に報告されているPimobendanやDN-9693は明らかにβ受容体を介さない強心作用を示すが心拍数の上昇作用も用量依存的に出現していて、とてもジギタリス製剤の強心作用を凌駕しうるものではないであろう。 次に交感神経作動性薬物のdenopamineの作用を薬理学的に分析したが、この物質は比較的選択的なアドレナリン作動性β1作用薬であるとの結論が得られた。他のカテコ-ルアミン類と比較すると心拍に及ぼす作用がやや少ないのが特徴といえる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)