副腎カテコ-ルアミン分泌におけるCAMPの促進的調節機序
Project/Area Number |
01570105
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
辻本 明 広島大学, 歯学部, 教授 (90034181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 克也 広島大学, 歯学部, 助手 (10116684)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | カテコ-ルアミン分泌 / 副腎髄質クロマフィン細胞 / cAMP |
Research Abstract |
副腎カテコ-ルアミン(CA)分泌におけるcAMPの役割について申請者らはイヌ摘出灌流副腎からのCA遊離に先立ってcAMPが増加することを見出して(1980)以来研究を重ね、cAMPが副腎カテコ-ルアミン遊離を促進的に調節していることを示しその機序の一つとしてcAMPがCa^<2+>動態に影響することを示唆した。今回はさらにcAMPのCa^<2+>とNa^+動態に対する作用を詳細に検索した。細胞はウシ副腎のクロマフィン分離培養細胞を用いた。 1.AChやK^+が細胞内Ca^<2+>濃度を高めることをquin2を用いて確認し、ホルスコリンはこのAChやK^+の作用を増強した。 2.テトロドトキシンはホルスコリンのACh、高K^+によるCA遊離増強作用を抑制した。このときホルスコリンによるCa^<2+>取込促進も抑制した。細胞外液のNa^+をコリンや蔗糖で置換するとホルスコリンの増強作用は消失し、Li^+で置換した場合は部分的に抑制された。 3.細胞内Na^+濃度を高める処置(ウアバイン、K^+除去、ベラトリン)によってAChによるCA遊離は増強されるが、このとき8Br-cAMPやホルスコリンによるCA遊離増強は打ち消された。 4.細胞レベルでのNa^+、K^+-ATPase活性の測定を試みた。8Br-cAMP、ホルスコリンは培養細胞のNa^+、K^+-ATPase活性を阻害することを認めた。阻害はcAMP依存性キナ-ゼの触媒部サブユニットとその阻害物質を用いた実験ならびにcAMPによるRb^+取込み抑制から確認された。 5.アミロライドはホルスコリンのACh、K^+によるCA遊離増強作用を抑制した。 以上よりAChにより産生されたcAMPによるNa^+、K^+-ATPase阻害の結果細胞内に蓄積されたNa^+と細胞外のCa^<2+>の交換反応の促進が起り、CA遊離が増強されると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)