Project/Area Number |
01570278
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60172350)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 抗体産生細胞 / IL-5 / IL-2 / p75kDa-IL-2R / μs-mRNA / J鎖 / IL-6 / 形質細胞腫 |
Research Abstract |
中西は本研究により以下のことを明らかにした。CL-3細胞は,IL-5単独刺激をうけると一部抗体産生細胞に分化するが,最も高率に分化するためには、更にIL-2刺激が必要である。即ちIL-5は終末分化因子として作用するとともに、competent因子としての作用も有している。1.IL-2-competent状態の細胞は、(1)細胞容積の増大、(2)高親和性IL-2R数の増加、(3)結合した^<125>IーIL-2の内部移行の増強、(4)p75kDa-IL-2R蛋白に相当するバンドの増強、(5)p75kDa-IL-2RmRNAの発現の増強等を特徴としている。一方、2.抗体遺伝子と発ガン遺伝子発現との関係であるがIL-5刺激をうけると(1)μs-mRNAの発現増強とともに、(2)発現レベルは低いが有意なJ鎖mRNA発現がある。そのためIL-5刺激だけでもIgM産生細胞は誘導されるがそのレベルは低い。しかし更にIL-2刺激が加わると、(3)高親和性IL-2Rを介して細胞内にシグナルが伝達され、J鎖mRNAの発現が著明に増強され、極めて高率にIgM産生細胞が誘導される。我々は、この様な相互作用が、IL-5とIL-2の間で認められるB細胞分化における相乗的分化誘導作用の分子メカニズムではないかと考えている。(4)発ガン遺伝子であるc-mycとリンホカインの関係を解析したが、IL-5とIL-2で刺激され、形質細胞に変換すると、CL-3細胞内での発現は著明に抑制された。分化にともなう必然的なものか、c-myc発現の低下が細胞分裂能の喪失の直接の原因となるかは現在検討中である。最後に3.IL-6の作用であるが、IL-2と同様IL-5刺激をうけたCL-3細胞に作用して形質細胞に変換させる。即ち、マウスB細胞の分化において、IL-2と同様に終末分化因子としての作用を発揮するが、形質細胞腫への変換作用は認められない。IL-6刺激とc-mycの発現との相関を現在検討中である。
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