Project/Area Number |
01570285
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
土田 満 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00163824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 平三 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70047215)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Keywords | 脳卒中易発症高血圧自然発症ラット / 血清低比重リポ蛋白コレステロ-ル / 血清低比重リポ蛋白 / LDL-レセプタ- / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)とその対照である正常血圧のウイスタ-京都ラット(WKY)を生後5週齢より、脳卒中が発症してくる6ヵ月齢まで飼育した。その間、血清中の低比重リポ蛋白コレステロ-ル(LDL-Ch)と低比重リポ蛋白(LDL)の加齢による変動を観察した。LDL-Chは生後5週齢で、SHRSPが19mg/dl、WKYは20mg/dlとほぼ同濃度であった。しかし、2ヵ月齢以降、WKYのLDL-Chが加齢に伴い有意に増加していくのに対し、SHRSPのそれは、極立った増加はなく、WKYと比較してどの測定時点でも有意に低い状態で推移した。6ヵ月齢では、WKYの57mg/dlに対し、SHRSPのそれは42mg/dlであった。一方、LDL-Ch代謝に密接に関与しているアポ蛋白B-100について、アポ蛋白B-100が主要な構成成分であるLDLにより間接的に動向を観察した。WKYでは2ヵ月齢のLDLは73mg/dlであり、それ以降3ヵ月齢で46mg/dl、6ヵ月齢で52mg/dlと加齢に伴って減力していく傾向がみられた。SHRSPでは2ヵ月齢でLDLは37mg/dlとWKYより既に有意に低い。そして3ヵ月齢で23mg/dl、6ヵ月齢で31mg/dlと、有意に低いまま増減がなく推移した。以上のSHRSPと対照のWKYにおけるLDL-ChおよびLDLの動向から、SHRSPにLDL代謝異常が存在することを認めた。 LDLが受容されるLDLーレセプタ-の遺伝解析にあたり、方法の妥当性について検討した。ラットの線維芽細胞、肝実質細胞、肝非実質細胞そしてリンパ球をもちいてLDLーレセプタ-の活性を測定した。検討段階ではあるが、現在のところラットの皮膚の線維芽細胞を培養してレセプタ-の活性を測定する方法が、より妥当性が高いことを示唆する結果が得られている。この方法により、両種ラットのLDL-レセプタ-の活性について検討中である。
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