モノクロ-ナル抗体を用いた心筋梗塞画像診断法の開発-臨床への応用と再潅流例での実験的検討
Project/Area Number |
01570467
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山沖 和秀 東京大学, 医学部(病), 助手 (70182409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中岡 秀光 東京大学, 医学部(病), 医員
矢崎 義雄 東京大学, 医学部(病), 助教授 (20101090)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 心筋梗塞 / ミオシン / モノクロ-ナル抗体 / 抗ミオシン抗体 / シンチグラム / インジウム / 早期診断 / 血中消失率 |
Research Abstract |
〔目的〕^<111>In標識抗ミオシン・モノクロ-ナル抗体による心筋梗塞の画像診断において、梗塞発症数時間以内の早期診断が困難なことが、今まで、大きな問題であった(抗体投与後、約24時間しないと良好な画像が得られない)。これは、抗体の血中からの消失率が遅く、早期には、血中に残存する^<111>In抗体が多いことが原因であった。そこで、本年度は、抗体の標識法とFabの結合法を改良し、抗体の血中からの消失率を早めることが可能か否かを検討した。〔方法〕従来、^<111>InーDTPAー抗体Fa分画の構造であったものを、DTPA(2官能基)に炭素数3個ないし、6個のアミノ基(SPACER)を結合し、それらを、DTSSP(中央にS-S結合を持つ)を介し、抗体Fabに結合した。塩化^<111>Inと混和することで、「^<111>n-DTPA SPACER-DTSSP-抗体Fab」標品が得られる。これについて、抗体としての性質、血中からの消失率、心筋梗塞における、抗体の梗塞部への集積率などにつき、実験的に検討した。〔結果・考案〕抗体のミオシンに対する親和性や、抗体に結合するDTPA量は、改良後も、不変であった。しかし、標品作製時に抗体Fabに結合しなかったDTPAが、従来7-13%あったものが、1-3%へと減少した。このことは、抗体投与後、遊離DTPA-111Inによる肝臓などへの非特異的集積が減少し、コントラストの良い画像が得られることが期待される。ウサギ・イヌにおいて、改良後、血中消失率が早くなっていた。これは、血中に残存する抗体が、DTSSPのS-S結合部で分解され、分子量が小さくなり、尿から排泄し易くなるためと考えられた。実際、尿中排泄率も、改良後には、増加しており、分解産物も多く認めた。イヌの実験的梗塞でも、「梗塞/正常心筋」集積比を測定したが、従前法とほぼ同じであった。今後、臨床例でも、改良法により、実際に、血中消失率が早く、尿中排泄が促進され、早期の画像診断が可能かどうかを検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)