I群拡不整脈剤による単一心筋細胞活性化Na^+チャネル遮断機構の電圧固定法による解析
Project/Area Number |
01570505
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
渡辺 良夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部・総合医科学研究所・心血管学部門, 教授 (70084572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 伸之 藤田学園保健衛生大学, 医学部・総合医科学研究所・心血管学部門, 研究員
田中 秀夫 藤田学園保健衛生大学, 医学部・総合医科学研究所・心血管学部門, 研究員
西村 昌雄 藤田学園保健衛生大学, 医学部・総合医科学研究所・心血管学部門, 講師 (60101680)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 抗不整脈剤 / Na^+電流 / 電圧固定法 / 単一心筋細胞 / 不活性化除去 |
Research Abstract |
目的と方法:1群抗不整脈剤と3群抗不整脈剤の心筋Na^+電流遮断機序は、従来、主として静止および不活性化状態におけるNa^+チャネル受容体への結合により理解されているが、活性化状態(Na^+チャネル開放時)におけるNa^+電流遮断機構の存在は未だ明らかではない。本研究では、この点を解明するため、ネコ単一心室筋細胞に吸引電極法を応用、細胞内にα-キモトリプシンを注入してNa^+チャネルの不活性化ゲ-トを除去、チャネルを静止と活性化の2状態に単純化して、各種薬剤のNa^+チャネル遮断機序を調べた。成績:Na^+チャネルの不活性化過程は対照状態では時定数3±1msecと32±8msec(n=12)の2成分より構成されるが、α-キモトリプシンで細胞内を灌流すると、大幅に遅延し、240±30msecの時定数で単一指数関数的に減衰した。このように、Na^+チャネルの不活性化過程がほぼ除去された状態で、各種薬剤の高価を以下検討した。1群抗不整脈剤のlidocaineを100μM作用させると、静止時Na^+チャネル遮断率は36±6%であり、薬剤分子は8±3msecの時定数で活性化状態のチャネル受容体に結合、残る33±6%のチャネルを遮断した(n=5)。Mexiletine 100μMは25±8%の静止時遮断を示した後、3±1msecの時定数で活性化状態のNa^+チャネルを遮断、遮断率は29±7%であった(n=4)。Aprindineは静止時Na^+チャネルを1μMで56±8%遮断、活性化状態におけるチャネル遮断時定数は11±4msecと速いものの、遮断率は5±2%と低かった。他方、3群の抗不整脈剤であるamiodaroneは1μMで33±8%の静止時Na^+チャネル遮断作用を呈したが、活性化状態における遮断効果を発現することはなかった。 結語:Lidocaine,mexiletine,aprindineは静止および活性化状態に高い親和性を持つが、amiodaroneは前者にのみ親和性を有し、Na^+電流を強力に遮断した。
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Report
(1 results)
Research Products
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