Project/Area Number |
01570632
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 正毅 新潟大学, 医学部, 講師 (40126389)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 唾液ペプチドP-C / 人膵B-細胞 / 糖尿病 / 螢光抗体法 / インスリン分泌調節 |
Research Abstract |
アミノ酸44個からなる唾液ペプチドP-Cのpolyclonal抗体と免疫学的に反応する物質が人膵B-細胞のインスリン分泌顆粒に存在することを見いだし報告してきた。今年の研究ではこの膵B-細胞の物質が唾液ペプチドP-Cそのものなのか(2)唾液ペプチドP-CそのものでなければP-Cのアミノ酸組成の内どの部分が共通の抗原決定部位かを検索した。さらに(3)膵B-細胞のこの物質はどのくらいの分子量なのかをも検索した。(1)と(2)のためには唾液ペプチドP-Cの抗体に、合成したP-Cフラグメントを加えて吸収し、螢光抗体法にて調べた。又、P-Cのモノクロナ-ル抗体を作製し、そのモノクロナ-ル抗体を用いた螢光抗体法により、唾液腺と膵を検索して行った。さらに唾液ペプチドP-Cの前駆体がSalidary ProteinCであることも知られているのでこのProteinCの抗体も用いて検索した。(1)と(2)の結果:Salidary ProteinCの抗体およびP-Cの中間部のモノクロナ-ル抗体により人の耳下腺のSerous cellは染色されるが人の膵B-細胞は検出されなかった。このことから膵のP-C様物質はP-Cそのものでないと考えられた。さらに吸収テストの結果、膵のP-C様物質と唾液ペプチドP-Cの共通抗原部位は唾液ペプチドP-CのC末端の7個のアミノ酸配列の中に存在することが判明した。(3)のためにヒト膵の抽出物をWesterm blotting法にて検索してみると分子量11500の蛋白であることが判明した。この物質の検出にあたって、螢光抗体法で行ったように、唾液ペプチドP-Cの合成フラグメントを用いて吸収した抗体を用いてみると、螢光抗体法の結果と一致し、膵のP-C様物質は唾液ペプチドP-CのC末端の7個のアミノ酸配列の中に共通抗原性を持つ蛋白であることが結論づけられた。以上より、人の膵B-細胞のインスリン分泌顆粒には分子量11500の蛋白が存在する。この蛋白は唾液ペプチドP-CのC末端の7個のアミノ酸配列の一部と共通抗原性を持つ物質である。
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