Project/Area Number |
01570653
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 講師 (70112620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 寿一 自治医科大学, 医学部, 教授 (10048994)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | バゾプレシン(AVP) / 腎集合尿細管細胞 / cyclic AMP / 細胞内遊離Ca^<2+>濃度[Ca^<2+>]i |
Research Abstract |
ラット腎乳頭部集合尿細管細胞におけるアルギニンバゾプレシン(AVP)の作用発現に関するカルシウム(Ca^<2+>)とcyclicAMPの役割を検討した。私たちは、これまで同集合尿細管細胞においてAVPが、V_2レセプタ-を介して細胞内情報伝達物質cyclicAMPと細胞内遊離Ca^<2+>([Ca^<2+>]i)を動員することを示してきた。今回の研究では、(1)AVPによるcyclicAMP産生に及ぼす細胞内遊離Ca^<2+>濃度の至適濃度を明らかにするため、細胞外液Ca^<2+>濃度0〜8mM、およびCa^<2+>ionophore ionomycinを用いて検討した。細胞外液Ca^<2+>濃度が0〜8mMの時[Ca^<2+>]iは24.9〜241.5nMに分布した。[Ca^<2+>]iが90.7〜162.0nMのとき、AVPによるcyclicAMP産生は最大限に発現され、[Ca^<2+>]iがこれより少なくとも多くともAVPによるcyclicAMP産生は減弱された(Kidney Int.,in press)。一方、2X10^<-6>M ionomycinはAVPによるcyclicAMP産生を抑制するが、これは[Ca^<2+>]iが675.8nMまで上昇するためであった。(2)Na^+,K^+-ATPase阻害剤ouabain,Na^+ionophoreであるVeratridineや膜の脱分極を誘発する60mMKClはAVPによるcyclicAMP産生を増強した。しかし、これらの増強作用は細胞外液Ca^<2+>を除去すると消失した。Ouabain,veratridine,60mMKClの前処置により、[Ca^<2+>]iは140〜166mMに増加するが、Ca^<2+>除去培地では[Ca^<2+>]iの増加はみられなかった。これら3種の処置は、細胞外から細胞内へのCa^<2+>流入を促進して、[Ca^<2+>]iを先の至適濃度範囲内で増加させる結果、AVPの作用を増強すると考えられた(Endocrinology,1989;).Endocrinol.1989)。(3)AVPによる[Ca^<2+>]i動員の初期相は細胞内Ca^<2+>プ-ルに、持続相は細胞外Ca^<2+>に依存している。このAVPによる[Ca^<2+>]iの動員は1個の細胞でも十分に観察できた。1個の細胞では、[Ca^<2+>]iの基礎値は49.4nMで、AVPIX10^<-10>M以上の濃度で容量依存性に増加した。これは、AVPによるcyclicAMP産生と同様の用量反応関係を示すことから、集合尿細管におけるAVPによる[Ca^<2+>]iの動員は生理的意義をもつ可能性がつよい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)