プロバゾプレッシンに由来する糖ペプチドの下垂体ホルモン分泌調節機構について
Project/Area Number |
01570655
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
石橋 みゆき 帝京大学, 医学部 (50134599)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | プロパゾプレッシン / 糖ペプチド / バゾプレッシン / ニュ-ロヒジン / プロラクチン / ド-パミン / プロラクチン分泌促進因子 / 成長ホルモン |
Research Abstract |
プロパゾプレッシンはバゾプレッシン-ニュ-ロフイジン-糖ペプチドの構造を有し、プロセッシングを受けて各構成因子に分離された後血液中に放出される。このうち、糖ペプチド(GLP-39)の生理作用については明らかになっていない。GLP-39がヒトの下垂体プロラクチン細胞からのプロラクチン分泌を促進するかどうかを明らかにする目的で5例のプロラクチノ-マ患者と5例の先端巨大症患者から手術時に採取した下垂体腺腫を単層組織培養し、次の検討を行った。1)100nMのGLP-39を培養に加えると、5例中3例の培養プロラクチノ-マ細胞でPRL分泌は有意に増加し、その増加度は対照の20-87%に分布した。2)一方、100nMのド-パミン(DA)は、これらプロラクチノ-マ細胞からのPRL分泌を有意に抑制し、GLP-39のPRL分泌促進作用は、DAを同時に加えることによってブロックされた。3)培養液に種々の濃度のGLP-39を加えると、GLP-39は1-100nMの範囲で用量反応関係を保ちながら培養細胞からのPRL分泌量を増加させた。4)先端巨大症の培養下垂体腺腫細胞にGLP-39(100nM)を加えると、5例中2例でPRL分泌が有意に上昇し、うち1例ではGH分泌も同時に増加した。GLP-39によるPRL分泌量の増加度は対照の18-43%であった。5)プロラクチノ-マの場合と同様に先端巨大症の培養下垂体細胞でもDAはGLP-39のPRL及びGH分泌促進効果をブロックした。以上の実験成績はGLP-39がヒトの下垂プロラクチン細胞に作用してプロラクチンの分泌を刺激すること、ド-パミンはこのGLP-39の作用をブロックすることを示している。更に正常細胞についての検討が必要であるが以上の実験成績は、ヒトにおいてもGLP-39が生理的なプロラクチンの分泌促進因子である可能性を支持している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(9 results)