新しく発見された黄体化ホルモンの腎成長促進作用:その生理的、病態生理的意義の解明
Project/Area Number |
01570659
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
野村 馨 東京女子医科大学, 内科2, 講師 (40096623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇治原 誠 東京女子医科大学, 内科2, 助手 (60211075)
堀場 伸郎 東京女子医科大学, 内科2, 助手 (80173649)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 腎成長因子 / 黄体化ホルモン / 腎臓 / 腎傷害 / DNA |
Research Abstract |
我々は羊下垂体より精製した黄体化ホルモン(LH)の特殊なイソ体に腎、近位尿細管細胞のDNA合成を促進させる腎成長促進作用があることを発見した。今回の研究では腎傷害の修復過程における腎成長因子の役割について検討した。 実験モデルとして塩化水銀(1.5mg/kgBW・皮下注射)による近位尿細管壊死をおこした去勢雄ラットを用いた。塩化水銀投与により近位尿細管細胞のライソゾ-ム酵素であるNAGは尿中に多量に逸脱し、24時間に頂値となり、しだいに減少した。糸球体濾過率(内因性クレアチニンクリアランス)の減少も認められた。この時、腎重量は増加し、なかでもDNA含量が有意に増加することから、腎の細胞増殖による傷害の修復が盛んにおきていることが明らかとなった。血中のLH濃度をRIAにて測定したところ、塩化水銀投与2日目に有意に減少していることが判明した。 腎成長因子を塩化水銀投与直後より2日目投与したところ、塩化水銀単独投与群にくらべて腎重量・糸球体濾過率の増加が認められた。この時の血中LH濃度及び下垂体LH含量は腎成長因子投与群で高値であった。腎成長因子を塩化水銀投与前に3日間投与したところ、尿中NAG排泄の低下、塩化水銀による腎重量増加の抑制が認められた。 腎成長因子/黄体化ホルモン・イソ体は塩化水銀による腎傷害時に変動することが示唆された。また、前投与、あるいは後投与することで傷害の予防、修復に有効であることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)