Project/Area Number |
01570676
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 冬木 東京大学, 医学部(病), 助手 (30184493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮園 浩平 東京大学, 医学部(病), 助手 (90209908)
平井 久丸 東京大学, 医学部(病), 助手 (90181130)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ltk遺伝子 / tec遺伝子 / fps癌遺伝子 / 癌関連遺伝子 / テロシンキナ-ゼ |
Research Abstract |
造血腫瘍の成立に関与していると思われる癌関連遺伝子を単離する目的で正常および白血病細胞よりcDNAライブラリ-を作製し、既知の癌遺伝子DNAプロ-ブにて、低ストリンジェンシ-でクロ-ニングを行うことを試みた。これ迄に、以下の二種の遺伝子の単離に成功した。 (1)hltk:ヒト赤白血病細胞株K562のcDNAライブラリ-をウイルス性癌遺伝子であるv-fpsプロ-ブでスクリ-ニングし、ヒトltk遺伝子のcDNAを単離した。本遺伝子は細胞膜貫通部位をもつチロシン残基特異的蛋白質リン酸化酵素をコ-ドしており、何らかの細胞増殖因子の受容体を構成するものと考えられた。種々の正常組織、悪性腫瘍細胞(株)における本遺伝子の発現を検討した所、正常組織では胸線、脾臓にのみ発現が見られ、腫瘍細胞(株)では白血病のいくつかの例でのみ発現が検出された。このことにより、hltk(ヒトltk)は造血細胞の腫瘍化に関連した癌関連遺伝子であることが分かった。 (2)tec:顆粒玉細胞の増殖因子であるG-CSF(granulocyte-colony stimulating factor)をマウスに注射すると、肝・脾の過形成をひきおこす。こうして得られた腫大肝のcDNAライブラリ-を作製し、v-fpsプロ-ブを用いてスクリ-ニングを行った所、いくつかの独立した異なる遺伝子に由来するcDNAを単離した。そのうちの1つの全一次構造を決定した所、これ迄に知られていない新しいチロシン残基特異的蛋白質リン酸化酵素をコ-ドしていったので、我々はこれをtecと名付けた。本遺伝子は正常組織では肝にのみ発現が見られ、またヒト肝細胞癌由来細胞株の1つで強い発現が見られた。このことより、本遺伝子は肝細胞癌の発生に密接に関連した遺伝子と考えられた。 以上より、我々が今回検討した手法は、ヒト癌関連遺伝子の単離にきわめて有用と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)