各種リコンビナント造血因子による難治性血液疾患治療の基礎と臨床
Project/Area Number |
01570695
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
平嶋 邦猛 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00165169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陣内 逸郎 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (70162823)
別所 正美 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (40165519)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 難治性貧血 / 再生不良性貧血 / 不応性貧血 / エリスロポエチン / G-CSF / GM-CSF / 骨髄性白血病 / PGKアイソザイム |
Research Abstract |
今回得られた臨床研究と動物実験研究成果の中、主要な点を取りあげて以下に述べる。 1.臨床治験:難治性貧血のリコンビナントエリスロポエチン治療効果:従来の治療法に反応しなかった難治性貧血18例(再生不良性貧血5例、不応性貧血10例、多発性骨髄腫2例、原発性マクログロブリン血症1例)にリコンビナントエリスロポエチン(EPO)を投与して貧血改善効果を検討した。EPOは週3回3000単位静注、4週間後に無効の時は倍増し24000単位まで増量した。効果判定は、治療開始8週後でヘモグロビンが1.5g/dl以上上昇か、必要輸血量が50%以上減少したものを有効と判定した。その結果、再生不良性貧血の1例、不応性の4例、多発性骨髄腫の1例、原発性マクログロブリン血症の1例に有効例がみられた。全体の有効率は38.9%になる。この中には1年以上にも全く輸血を必要としなくなった著効例も含まれており、一部の症例については希望の持てる治療法となることが明らかとなった。副作用は全く認められなかった。さらに興味深い点として、当初EPOに不応性であってもGM-CSFを短期間投与した後にEPO反応性となったものが不応性貧血に2例あり、今後EPOと他の造血因子の組み合わせの治療効果が期待される結果を得た。今後、症例を重ねて検討したい。 2.動物実験:我々の確立した放射線誘発骨髄性白血病細胞株細胞C2MをPGKアイソザイムを異にするマウスに移植して白血病を発症させる実験系を用い、移植後リコンビナントG-CSF 1μgを14日間注射して白血病進展への影響を検討した。その結果、対照群に比し、著明な延命効果が認められた。骨髄および脾臓中の白血病細胞クロ-ンの増殖をPGKアイソザイム解析により検討した結果、この延命効果がG-CSF投与による白血病細胞クロ-ンの抑制によることが明らかとなった。G-CSFによる白血病治療への実験的裏付を果たしたものと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)