二相液体培養法による遺伝性赤血球膜疾患赤芽球細胞膜の発生分化に関する生化学的研究
Project/Area Number |
01570696
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
八幡 義人 川崎医科大学, 内科学, 教授 (70069011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 直人 川崎医科大学, 内科学, 助手 (20204042)
井上 孝文 川崎医科大学, 内科学, 助手 (60203238)
大槻 剛巳 川崎医科大学, 内科学, 助手 (40160551)
神崎 暁郎 川崎医科大学, 内科学, 助手 (40148698)
山田 治 川崎医科大学, 内科部, 助教授 (50104790)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 赤血球膜 / 血液型 / 細胞骨格 / 膜成分の発現 |
Research Abstract |
遺伝性諸種膜異常症に表現されている膜病態を細胞発生学的見地から検討するために、まず正常赤血球および赤芽球における膜形成過程の形態学的・生化学的研究を行った。 この研究に必須の赤芽球培養系の確立を試み、ほぼ純系の赤芽球系細胞群を末梢血に存在するBFU-Eを用いて、二相培養を行うことによって確立しえた。まず第一相は末梢血単核細胞からIL-3、FCMを用いて、7日間培養し、CFU-Eを得、この時点でマクロファ-ジなどを除去し、更に第二相としてエリスロポエチン存在下で7〜10日間培養を続け、ほぼ90%余の純系赤芽球集団を得ることに成功した。しかも培養終期項には50〜90%の赤芽球は脱核し、網赤血球〜成熟赤血球群を得ることが出来た。この方法は従来の報告に比較して格段の進歩であり、すでにBlood75(21:505〜511、1990、Biomed.Biochim.Acta.in pressなどに発表し、第12回International Symposium on Structure and Function Erythroid Cells(Berlin、1989年8月)およびVCLA Symposium(Taos,1989年2月)において招待講演を行った。 この系を用いて、ヒト赤芽球における膜表面形質の発生・発現を血液型物質をマ-カ-として諸種monoclonal抗体を使用して検討した。その結果、赤芽球成熟に準じて、まずglycophorin Aが発現し、次いでABO型物質、Lewis型やP型物質が発現することが判明し、すでに第51回日本血液学会総会(平成元年4月)、第37回日本輸血学会総会(平成元年5月)、第31回日本臨床血液学会総会(平成元年11月)などにおいて発表した。 現在、この系を用いて赤血球膜のcytoskeletonの発現を、spectrin、ankyrin、band4.2などについて検索を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)