短腸症候群に対する新しい腸管延長術の手技開発の試み
Project/Area Number |
01570734
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
千葉 敏雄 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20171944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 勇太郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (80190544)
佐藤 慶祐 東北大学, 医学部, 助手 (50125564)
林 富 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (40125638)
千葉 庸夫 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70110658)
大井 龍司 東北大学, 医学部・附属病院, 教授 (50004734)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有茎回腸 / 大網腸管縫着 / シリコンガ-ゼ / ビニルシ-ト / 腸瘻 / レ-ザ-組織血流計 / 血管撮影 / 核医学的手法 |
Research Abstract |
本研究のために、白色家兎を用いて開腹後回腸終末部より有茎回腸(約10cm)を作製し、そのantimesentericsideを大網に吸収性縫合糸を用いて縫着して、大網と腸管の間の血行を完成せしめる実験を行なった。 (1)初回手術後2週間で再開腹し、縫着部位の状態を検討したが、周囲の腸管や非縫着大網の手術部位への癒着が高度であり、今後の実験を進める上で大きな困難を伴うものと予想された。そこで次からは大網-腸管の縫着部位を他臓器との癒着から保護するため、初回手術時にシリコンガ-ゼで被覆する操作を加えた。しかし、結果的には異物反応をきたしてより強い周囲組織の癒着をきたした。次いで我々はシリコンガ-ゼのかわりに減菌ビニルシ-トを用いた。ビニルシ-トは腹腔内での手術部位の隔離には有効であったが、一部縫着腸管の虚血をきたしうるなどの欠点もみられた。 (2)初回手術後2週間で再開腹し、縫着腸管の腸間膜よりの血行を断った。大網への縫着腸管は当初その両端を閉鎖しておいたため、その後腸管の閉鎖内腔に分泌液が貯留し、バル-ン状に拡張変形してしまい、腸粘膜の脱落、腸壁の瘢痕化をもきたした。しかし,組織学的には腸管壁は一応viableであり、大網と腸管の間の血行は完成しうるものと思われた。これ以降、縫着腸管は肛門側端のみ閉鎖し、口側端を腸瘻として腹壁(2)開口せしめた。以上の経過から今後の方針としては、(1)家兎の他に腸管の手術的操作がより容易な複雑成犬を用い、(2)腸管を縫着する臓器としてはより安定性の高い肝や脾臓を用いること、また(3)血行確立の判定にはレ-ザ-組織血流計による腸管壁内の血行測定の他に、血管撮影や核医学的手法を用いる、などの工夫を予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
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