Project/Area Number |
01570927
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 崇英 京都大学, 医学部, 教授 (90026865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 賢二 京都大学, 医学部, 助手 (10221350)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 卵胞発育 / 卵胞顆粒膜細胞 / インタ-ロイキン2レセプタ- / p55 / フロ-サイトメトリ- / インタ-ロイキン1 / インタ-ロイキン2レセプタ-@p55 |
Research Abstract |
我々は、これまでにブタ卵胞液中にインタ-ロイキンー2レセプタ-/p55(ILー2R/p55)誘導因子の存在を発見し、 1.本因子が卵胞液中に存在するだけでなく、ブタ卵巣顆粒卵巣顆粒膜細胞で産生される。 2.卵胞液中のILー2R/p55誘導活性は、および顆粒膜細胞からの産生が形態学的・機能的に卵胞の発育とともに低下する。 3.卵胞液中のテストステロン/エストラジオ-ル比とILー2R/p55誘導活性の間に有意な正の相関関係が認められ、本因子が卵胞の閉鎖に関連する可能性がある。 4.本因子は分子量25,000から43,000の蛋白性高分子である。 5.ヒト卵胞液中のILー2R/p55誘導活性は、抗インタ-ロイキンー1αまたはβ抗体によって中和されないことから、ILー2R/p55誘導活性を有するインタ-ロイキンー1(ILー1)ではなく、全く未知の因子であろう。 6.卵胞液中に高濃度に存在するエストラジオ-ル、プロゲステロン、テストステロン、アンドロステンジオンにはILー2R/p55誘導活性が認められないことを明らかにした。さらに、ILー2R/p55誘導活性の点で本因子と密接に関連するILー1の卵巣内局所調節因子としての機能についても検討を行い、ILー1がブタ顆粒膜細胞培養系において、増殖促進作用があり、LHによる形態適学的・機能的黄体化を抑制するだけでなく、今年度は新たに、未熟ブタ顆粒膜細胞に対するFSH作用に及ぼすILー1の影響について以下の知見を得た。 1.ILー1はFSHによるアロマタ-ゼ誘導およびLH誘導cAMP産生を濃度依存的に抑制する。 2.FSHによるLHレセプタ-誘導およびプロゲステロン産生を抑制する。 以上より、ILー2R/p55誘導因子およびILー1が卵胞の発育・分化に密接に関連することを証明し、これらの因子の卵巣局所調節因子としての可能性を示唆した。今後、これにの因子の生理的意味付けについて検討を続けたい。
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