Project/Area Number |
01571158
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
國枝 武久 熊本大学, 薬学部, 教授 (80012649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 忠男 熊本大学, 薬学部, 助手 (60176203)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 2-オキサゾロン / 2-アミノアルコ-ル / ケトピン酸 / スタチン / ベスタチン / 合成子 |
Research Abstract |
2-オキサゾロン体を構築材とする2-アミノアルコ-ルの合成プロセスの開発研究を行ない、以下に示すような新しい知見を得た。 1.キラル合成子の開発:2-オキサゾロンの4、5位2重結合へのジアステレオ選択的付加反応における優れた不斉補助剤として、2-exo-alkoxy-7、7-dimethylbicyclo[2.2.1]heptane-1-carboxylic acidsを開発した。これにより、5-bromo-4-methoxy-2-oxazolidone誘導体(2-exo-methoxymethyl体のとき)及び5-phenylseleno-4-methoxy誘導体(2-exo-methoxyethoxy体のとき)が96%d.e.以上の高い選択性で得られた。しかもこれら付加体の絶対配置は逆であることがわかり、合成子の両対掌体を光学的に純粋な形で得られるようになった。 2.アミノアルコ-ル類への効率変換:1.で得られた5-bromo-4-methoxy体及び5-phenylseleno-4-methoxy体はともに立体保持で5-allyl-4-methoxy体へと容易に変換可能であり、さらに、この5位のアリル基をビニル基へと変換できることを見いだした。これによって得られた5-vinyl-4-methoxy体はα-ハイドロキシ-βアミノ酸のキラル合成子等として広い応用が可能である。また、4位のmethoxy基をphenylthio基へと変換することによって各種銅反応剤による置換反応が速やかに進行するようになり、1級、2級アルキル基及びフェニル基を4位に導入することができるようになった。これらの知見からペプチド系蛋白質分解酵素阻害物質の構成成分であるスタチン、ベスタチンや、抗腫瘍性物質didemnine中の4-amino-3-hydroxy-5-methylheptanoic acid等の簡易キラル合成が可能となった。
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