長期低圧トレ-ニングが骨格筋線維・脊髄運動ニュ-ロンの酵素化学的特性に及ぼす影響
Project/Area Number |
01580124
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田口 貞善 京都大学, 教養部, 助教授 (90086819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森谷 敏夫 京都大学, 教養部, 助教授 (90175638)
伊藤 一生 神戸大学, 教育学部, 教授 (70026714)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Keywords | 低圧暴露 / 骨格筋線維組成 / 脊髄運動ニュ-ロン / SDH活性 |
Research Abstract |
平常圧下で生まれた5週齢のsprague-Dawley種の雄ラットを、5匹づつ任意に低圧群と常圧群分けた。低圧群は最初の1週間は510torr、次の6週間は460torrの低圧環境下で計7週間飼育された。その間常圧群は平常圧下で飼育された。これら低圧群と常圧群について、速筋である長指伸筋の筋線維組成及び酵素活性、長指伸筋を支配する運動ニュ-ロンの総数、大きさおよび酵素活性の面から比較し、低圧暴露による骨格筋線維の移行のメカニズムを、脊髄運動ニュ-ロンの組織化学的・酵素化学的特性から検討した。 (1)体重の平均値と標準偏差は、低圧群は400.8±20.7mg、常圧群465.3±18.0gと、低圧群は有意に低い値であった。(2)長指伸筋の筋重量の平均値は、低圧群では184mg、常圧群では231mgと低圧群が有意に低かったが、体重当りの筋重量では差が認められなかった。(3)長指伸筋の筋線維数は両群で有意な差がなかったが、筋線維組成でみると、低圧群は常圧群よりもFOG線維の占める割合が大きかった(低圧群50.7±0.4%:常圧群45.3±1.8%)。(4)酸化計酵素であるSDH活性は、低圧群(9.7±0.91μmoles/g/min)と常圧群(8.9±1.94μmoles/g/min)に差がみられなかった。(5)長指伸筋支配運動ニュ-ロン数については、α、γ運動ニュ-ロン数および総数に両群に有意な差が見られなかった。(6)低圧群において、平均直径25〜45μmの運動ニュ-ロンで酸化能力の増加が見られた。一方、平均直径45μm以上の運動ニュ-ロンでは常圧群と差がなかった。 従って、長指伸筋においてみられた低圧暴露に対して酸化能力を増大させる適用(FG線維からFOG線維へのタイプ移行)は、まだ、神経レベルにおいても認められ、長指伸筋運動ニュ-ロンのうち25〜45μmの運動ニュ-ロンで酸化能力の増大させる適応が認められた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)