コンドロインチン硫酸を認識する細胞表面レセプタ- 一細胞の基質接着反応の制御因子の可能性
Project/Area Number |
01580175
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医科学研究所, 助教授 (10022641)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | コンドロインチン硫酸 / プロテオグリカン / 58KD プロテイン / レセプタ- / 細胞接着 / 細胞-基質反応 / 細胞表面膜蛋白質 |
Research Abstract |
コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、PG-Mのコンドロイチン硫酸部分の細胞表面特異レセプタ-と期待している58KDプロテインについて、今回はその特異抗体の作製と機能を予想させる性質の検討を行った。1)分子の単離と構造:培養ニワトリ胚繊維芽細胞より3%(w/v)CHAPS界面活性剤を用いて可溶化し、PG-M結合アフイニテイ-カラムからコンドロイチン硫酸で特異的に溶出される性質を利用して精製し、ほぼ単一と思われる標品を得た。還元後のSDSゲル電気泳動により分子量58,000付近に互いに密に接近した4本の蛋白質バンドを与える。還元前ではこれより高分子側にスミア-なバンドを与えるから、おそらくジスルフイド結合を介した複合体として細胞表面に存在すると思われた。10^8個の培養細胞から約10μgの蛋白質が得られる。同一と思われる分子が、BHK細胞から同一方法によりほぼ同収量で得られるから、この分子は他動物種の細胞にも広く分布し、重要な機能を担う分子の可能性を示唆した。2)特異抗体の調製:SDSゲル中の蛋白質(4本のサブユニット間の相互分離は困難)をそのままでウサギに免疫して特異抗体の作製に成功した。この抗体は4本のサブユニットの全てに同程度の反応性を示す。またマウスに免疫してモノクロナ-ル抗体の作製を試みた。得られた抗体の一つは、4本のサブユニットバンドの一つのみと反応し、サブユニットが各々異なる遺伝子産物による可能性を示唆した。3)細胞表面蛋白質の証拠:上記の培養細胞から細胞分画法により、様々な細胞膜画分を得て58KDプロテインの分布を調べたところ、期待通り、細胞質膜画分に高濃度に検出された。また作製したポリ、およびモノクロ-ンの抗体を用いた免疫組織染色は、細胞表面に抗原が存在する可能性を示唆した。 これらの基礎実験成果により、58KDプロテインの細胞-基質接着反応の制御因子としての可能性の解析実験の準備は、いよいよ整った。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)