細胞性因子によるウイルス遺伝子の転写と複製の調節機構の解析
Project/Area Number |
01580186
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代謝生物化学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中西 義信 金沢大学, 薬学部, 助教授 (40172358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正宗 行人 金沢大学, 薬学部, 教授 (00013318)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 腫瘍ウイルス / 転写制御 / 無細胞転写反応 / DNA結合蛋白質 |
Research Abstract |
この研究ではNF-1と呼ばれる細胞性のタンパクによるヒトアデノウイルス遺伝子の転写と複製の調節機構を解析した。その結果以下に述べるいくつかの新しい知見が得られた。しかしながらNF-1を完全に精製するには至らなかったため、当初の計画にある精製したタンパクを用いた実験を行うことはできなかった。 1.アデノウイルスの癌遺伝子産物であるE1AタンパクがNF-1のDNA結合性を低下させることが示唆された。そしてその働きは発癌性の強いアデノウイルスのE1Aタンパクで特に顕著であると思われた。これはE1AタンパクがNF-1を修飾するか、あるいは両タンパクが結合することにより引き起こされると予想される。 2.NF-1のDNA結合活性は、NF-1結合部位近傍に結合する別の因子の存在により阻害されることが分かった。両因子が結合することにより互いにタ-ゲットDNAへの結合を阻害しあうと考えられた。 3.DNAアフィニティ-カラム等を利用してエ-ルリッヒ腹水癌細胞の核抽出液からNF-1様因子を部分精製した。精製を進めると分子量約8万および5万ダルトンの2種類のタンパクが濃縮されてくることにより、このいずれかのタンパクがNF-1と同一のDNA結合活性を担っていると考えられた。 以上の結果はE1AタンパクがNF-1活性を阻害することにより、自己遺伝子の転写とウイルスゲノムの複製を低下させることを示唆する。これはアデノウイルスの感染をきっかけとした生体組織の癌化におけるE1Aタンパクの働きを理解するうえできわめて重要な知見であると思われる。今後精製したタンパクを用いて両者の相互作用を解析することが重要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)