気象解析とレーダー雨量計を補完的に組み合わせた豪雨災害の予測手法に関する研究
Project/Area Number |
01601001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 正 北海道大学, 工学部, 助教授 (80111665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 清 北海道開発局, 札幌河川工事々務所, 所長 (60002044)
中北 英一 京都大学, 水資源研究センター, 助手 (70183506)
小池 俊雄 長岡技術科学大学, 建設工学課程, 助教授 (30178173)
藤田 睦博 北海道大学, 工学部, 教授 (80001139)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 豪雨災害 / レーダー雨量計 / 気象予測 / 集中豪雨 / 降雨流出 / 山地小流域 / 国土数値情報 / 流出成分 |
Research Abstract |
本研究補助金では主に以下の項目について研究を行っている。(1)山地流域における降雨の時空間分布特性、(2)レーダー雨量計と気象の物理モデルを組み合わせた降雨の短時間予測モデルの開発、(3)分布形降雨流出予測モデルの開発と検証。これらの成果を以下に記す。研究代表者によって標高100〜1300mまでの山地流域における降雨の時空間分布の観測が行われた。これにより月単位〜一雨の総降雨量などは全て標高と共に線形に増加しているのに対して観測期間中の時間最大降雨強度は標高に関わらずほぼ一定の値を示していた。また一雨降雨のなかにおいても降雨強度は5分程度の変動と20ー40分程度の時間スケールを有する変動が存在すること等を見いだしている。次に既に研究分担者らが開発している3次元レーダー情報から水蒸気相変化量を推定する手法について、ブライトバンド高度より上空に関しても適用可能となるように発展させるとともに、本手法が有効となる時空間スケールを明かとした。さらに、3次元レーダー情報から推定した水蒸気相変化量を既知として、高層観測データーから得られる水蒸気の鉛直分布を境界条件とした数値計算を行い、算定される水蒸気の3次元分布に負値が生じないことで、本手法の定性的有効性ばかりでなく定量的有効性をも示した。さらに豪雨時の洪水分布について、風向によって変化する地形効果の指標として、風向別豪雨生起確率という概念を掲示し、豪雨路の卓越風向を求めた。また、洪水分布の主要な支配要因である地形上昇域を、大気の3次元数値モデルにより算定する手法を示し、両者の組み合わせて、全国主要河川18流域の豪雨分布を推定した。一方、このような豪雨分布を反映しうる流出モデルとして、実用的で、様々な水文素過程を取り入れ得る拡張性を有する流出モデルを開発した。これは、国土数値情報標高データより得られる擬河道網を介入してKinematic Wave法で追跡計算される直接流出成分と、貯留関数による基底流出成分からなる分布型流出モデルであり、モデルシミュレーションにより雨域の偏りや移動が流出へ与える影響が明らかにされた。また、レーダーアメダスデータを入力として、信濃川支川魚野川流域に適用した結果、直接流出成分と基底流出成分の比を固定することにより、3洪水を同程度に再現できることを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)