都市域における異常出水の予測とその流出抑制工法の開発に関する研究
Project/Area Number |
01601011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市川 新 東京大学, 工学部, 助教授 (80010677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 剛治 近幾大学, 工学部, 教授 (20088412)
和田 安彦 関西大学, 工学部, 教授 (90026253)
盛岡 通 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029350)
松井 三郎 京都大学, 工学部, 教授 (90092808)
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | 都市型水害 / 浸透面積 / 透水性舗装 / 非特定汚染源 / 浸水シミュレーション / リスクアセスメント / 下水道計画 / 確率降雨 |
Research Abstract |
市川は、流域内の地表面を浸透面と不浸透面に分離することを試み、国土地理院が作成した「土地利用細密情報」を利用した。対象地域を東京都全域にとり、土地利用の変化を昭和49年から10年間見てみた。その結果、土地利用の面では大きな変化が認められなかった。さらに、地表面から、降雨時にどれだけ土中に浸透しているかを、下水道のポンプ場の揚水量から推定する方式を考案し、実流域に適用し、降雨時の実際の浸透量を求めた。和田は、都市域の浸透能を増加させるための施設や貯留施設の設置を行った際の雨水排水量の面での効果だけでなく、都市域から発生する非特定汚染源による汚濁物質の流出抑制に寄与する効果を数学的に定量化した。江藤は、雨天時の濁負荷の消減量(放流負荷消減率と定義している)を実際の降雨の確率分布から計算した。さらに、雨水を積極的に利用する立場での雨水貯留槽の利用可能性と経済性を計算した。松井は、下水道と河川の整備計画導入における治水概念の差を原理的に明らかにし、その成果を大阪市平野川で起きた水害事件に適用した。下水道は雨水を排除するという「公的」側面を持つが、その施設は人為的に建設された「人工公物」の側面があり、どこに線を引くのが妥当であるかを論じた。吉本・小出は水害シュミレーションの作成を通じ、その適用性について論じた。都市域においては、流下時間が短いこともあり、その予測の精度と予測までの時間との関係について最適モデルのあり方を論じた。楠田・村上は下水管内の水理モデルの開発とその計算手法の確立のための研究を行った。雨水の動きは水理条件によるとはいいながらも、その境界条件・初期条件・さらには計算の時間間隔・距離間隔のとりかた、分合流時の背水曲線の評価等条件によりさまざまなケースが起きるので、その取扱について在来の研究成果を踏まえ、発展させた。盛岡は雨水制御のリスクアセスメントを行い、防災計画の指針を提示した。 何れも現在雨水制御の面で緊急かつ不可欠の課題であり、その成果が実際の河川や下水道計画に応用されることが期待でき、本研究の目的は達成された。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)