表層状態の相違による地震断層の表れ方とその被害予測
Project/Area Number |
01601015
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 鎮男 東京大学, 理学部, 助教授 (50011656)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 和夫 日本大学, 文理学部, 助教授 (20139067)
狩野 謙一 静岡大学, 理学部, 助教授 (30090517)
木宮 一邦 静岡大学, 教育学部, 教授 (20022212)
歌田 實 東京大学, 総合研究資料館, 助教授 (50012406)
伊藤 谷生 東京大学, 理学部, 助手 (50111448)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
|
Keywords | 活断層 / 根尾谷断層 / 温見断層 / 郷村断層 / 山田断層 / 地震災害 |
Research Abstract |
研究実施計画に取り上げた断層のうち下記断層及び周辺地域の調査を行った。更にこれらの断層との対比を行うため日本各地の着目すべき断層(例えば棚倉断層)の調査も行った。根尾谷断層、深溝断層、郷村断層などは、予想以上に地質時代の活動が複雑であったことが分かり、調査日数をこれらの断層に振り向け、稲取断層などの調査を割愛した。 根尾谷断層:活断層に平行な地質時代の断層が多数広範囲に認められた。これらの断層は長さ数km〜数m規模である。またこれらに共役な断層もある。これらの活動様式は活断層と同じ左横すべりだけでなく右横すべりもある。これらは現在と同じ応力配置のもとで、また、これとは90°近く異なる応力配置のもとで繰り返し活動した。新しい断層は、古い断層の“古キス"を利用して動いた可能性が大きい。これらのことは、根尾谷地域を含むより広範な地域のどこかに新たな断層が生じる可能性を示しているので検討を要する。 郷村断層・山田断層:丹後半島全域にわたる大小の断層が発達しているものの不均質であり系統性がない。これは既知の活断層の分布や方向にも現れている。孔隙率の大きい新第三紀の地層とその基盤である白亜紀の花崗岩の両者にまたがって断層が生じているために上記の不規則性がもたらされている。花崗岩と第三紀層との変形に対する挙動の違いおよび両者の地下分布を今後の予知にとりいれる必要がある。 深溝断層:基盤と第四紀層の孔隙率・強度の違い及び第四紀層の厚が活断層の変位量の地域変動の大きさの原因になっているらしい。ボーリングなどによって、第四紀層の、厚さ、孔隙率、基盤断層の位置を探査して今後の震害の予測をする必要がある。 温見断層:本断層は急峻な山地を走っているため、震害の大きさは地形と直接関係している。小断層の分布密度図を作成する必要がある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)