既往の大震災における震災の生起・拡大・終息過程に関する研究
Project/Area Number |
01601507
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀬尾 和大 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (30089825)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長能 正武 竹中工務店, 技術研究所, 主任研究員
佐間野 隆憲 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (60110186)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1989: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 震災 / 震災予防 / 応急復旧 / 救援活動 / 情報伝達 / ロマプリ-タ地震 / マリ-ナ地区 |
Research Abstract |
想定された地震に対して的確な災害予測が行えるか否かは、地震防災の成否に直接に関わる重要な課題となっている。しかしながら、震災のような災害の場合には、種々の要因が複合されて生じるものであるから、その予測に当っては単なる仮定や想定から出発したのでは結果の信頼性に乏しく、条件設定に対する吟味が極めて重要であると考えられる。 本研究では、既往の大震災の生起・拡大・終息に至る過程を総合的に把握し、個々の震災の特質を理解することによって、震災を著しく拡大する要因や震災の防止に著しく効果のある要因を明らかにし、その成果を今後の震災防止・軽減対策に資することを目的としており、前年度に交付を受けた同じ研究課題を引き継いで、研究をさらに発展させようとしている。 1)震災を著しく拡大した要因及び震災の防止に著しく効果のあった要因の究明 今年度は昨年度とほぼ同様の検討を1989年10月17日にサンフランシスコ周辺で発生したロマプリ-タ地震について実施した。その結果、直接の震害はそれほど大きいものではなかったにも拘らず、橋梁の一部崩壊による交通障害やライフラインの機能停止などいわゆる都市型災害のイメ-ジが強く、この震災が正に本研究で対象としたい震災の典型例であることが判明した。 2)震災の拡大・防止に効果のある要因の現状調査 前年度の報告では、3つの震災の共通点として、いずれの場合も大河川に架った幹線道路や鉄道橋等の橋梁の被害が後々まで救援活動や応急復旧事業に多大の影響を与えている点の指摘を行ったが、今回のロマプリ-タ地震でも全く同様のことが云える。また、新潟地震に際して顕著にみられた新開地に予想外の震害が集中すると云うパタ-ンは今回もマリ-ナ地区で同じように発生している。震災を効果的に軽減させるには、総花的な対策を漠然と実施するのではなく、キ-ポイントを捉えた集中的な防災対策が是非とも必要であり、そのキ-ポイントを的確に把握するための研究は今後とも必要であると考えられる。また、本研究の設備備品費で購入したビデオカメラとその附属品一式は、このような震災時の状況を画像で把えるための装置開発に用いられ、ほぼ実用の段階にまで達している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)