道路建設に係る環境影響評価における集団意識構造の評価法に関する研究
Project/Area Number |
01602035
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田村 坦之 大阪大学, 工学部, 教授授 (90029257)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 交通公害 / 大気汚染 / 騒音 / 環境影響評価 / 効用理論 / 住民意識 / 集団意思決定 |
Research Abstract |
本研究の目的は、とくに都市圏において環境上最も重要な課題である交通公害の問題をとりあげ、幹線道路周辺の影響度評価や道路建設の環境影響評価に関して、地域住民と事業者の意識を公正に反映した意思決定支援システムを開発し、ひいては調和のとれた都市環境の創造に寄与することにある。 本年度はこの目的にそって、道路計画についての合意形成を図るモデルを作成することを試みた。そのために、昨年度に求めた環境分野の専門家グループに対する平均不効用関数を道路周辺の地域住民のものとして扱い、道路建設主体の環境対策の困難度を表す不効用関数を求め、これらをもとにしてグループ効用理論に基づいた合意形成モデルを検討した。 環境対策の困難度を表す不効用関数の一例として、道路建設主体に対するヒヤリング調査に基づいて、防音壁の設置に係わる費用をもとにした不効用関数を作成した。また、防音壁による減音効果や大気汚染拡散状況の変化をシミュレーション計算によって求めた結果をもとにして、日ごろ対象道路をあまり利用しない住民グループの不効用関数が、防音壁の設置によってどのように変化するかを解析した。 利害の対立したグループ間のグループ効用関数を作成するにあたっては、相手の効用値によって自己の効用も変化するといった、お互いの立場を考慮し得る状況をモデル化できる凸依存性のもとでのグループ効用理論に基づいて合意形成モデルの作成を試みた。このモデルは、利害の対立した両グループの意識を公正に反映した集団意思決定支援システムとして有効に利用できるものと期待される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)