大気汚染の人体影響-培養肺胞上皮細胞による肺障害発生機序解明と検出法開発
Project/Area Number |
01602525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
須加原 一博 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20171126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江崎 公明 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (80151976)
牛島 一男 熊本大学, 医学部, 助手 (60136752)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 大気汚染 / 肺障害 / 肺胞上皮細胞 / 膜透過性 / 肺表面活性物質 / 喫煙 / ス-パ-オキサイド |
Research Abstract |
1.肺胞上皮細胞透過性に対する喫煙の影響;分離細胞をコラ-ゲン膜上に培養1〜2週間後、このコラ-ゲン膜をUssing chamberにセットし電気生理学的パラメ-タ-を測定して、たばこの煙や各種炎症細胞の肺胞上皮細胞透過性への影響を調べた。Tobacco smokeをUssimg chamber内にbubblingすると、細胞活性を示す短絡電流(SCC)が60分後にコントロ-ル値の71%に、90分後に60%に低下した。バッファ-液に肺胞マクロファ-ジを加えTobacco smokeの影響をみると、SCCが60分で67%、90分で48%に低下した。Tobacco smoke自体による肺胞上皮細胞障害だけでなく、肺胞マクロファ-ジを刺激することで障害が増強することを示している。Tobacco smokeの成分では、ニコチン自体の影響をみると、1μMではあまり変化ないが、10μMでSCCが逆に促進された。アクロレインでは、10^<ー3>Mで強い障害がみられ、二酸化窒素20PPMでもSCCの低下がみられた。われわれの肺胞マクロファ-ジや好中球についてのこれまでの報告から、各種刺激物自体だけでなく炎症細胞を介して肺胞上皮細胞透過性が亢進し、これらに炎症細胞からス-パ-オキサイド産生やプロテア-ゼ遊離などが関与していることが示唆された。 2.ヒト肺胞II型上皮細胞の分離培養と機能;肺癌などで肺切除を受けた患者の切除肺からヒト肺胞II型上皮細胞を分離培養し、その機能を検索した。症例11名中肺胞II型上皮細胞のpurityが50%以上であった8例では、切除肺1g当り2.7×10^6個のII型細胞が得られ、タンニン酸固定によるpurityは71.0±3.4%であった。ラット肺の細胞と比較し、顆粒の小さい層状封人体を多数含んでいた。蛍光抗体法によるアクチンフィラメントなどの構造にも両者で差がみられた。肺表面活性物質のアポ蛋白分泌を測定すると、6時間で10^6個あたり35ngが分泌され、ADP(10^<ー3>M)で約2倍に増加し、機能的にはあまり差がみられなかった。 3.生体内培養;分離肺胞上皮細胞をフィルタ-を付着した拡散chamber内に培養し、再度ラットの腹腔内にいれ数日培養すると、細胞増殖がin vitroより強くみられる。現在、肺胞上皮細胞表面活性物質のcDNAを用いてその細胞内合成をin situ hybridization法で調べている。 4.気道粘膜上皮細胞への影響;大気汚染物質などにより気道粘膜上皮細胞の生体防御機構も影響されることが示唆されている。現在、各種大気汚染物質の障害濃度の決定のほか、さらに肺表面活性物質のアポ蛋白のcDNAを用いた遺伝子レベルへの影響などの研究を進めている。今後癌遺伝子についても研究を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)