流れの不安定現象を利用する高性能伝熱面の開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
01603523
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 健二郎 京都大学, 工学部, 教授 (00026064)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 洋 京都大学, 工学部, 助手 (90206524)
萩原 良道 京都大学, 工学部, 助教授 (50144332)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Keywords | オフセットフィン型熱交換器 / 中間レイノルズ数域 / 流れの不安定現象 / 熱伝達率の向上 / 流れの可視化 / 数値解析 / 速度・温度同時測定 |
Research Abstract |
一般に熱交換器の設計や作動条件の設定において、伝熱量の増大にはレイノルズ数を高くするのが得策であるのに対し、流体の持つ熱の回収率を向上させるには、スタントン数を大きくするためにレイノルズ数の低下を計ることが有利である。とくに排熱回収用の熱交換器では、両者のバランスを考慮することが必要であり、中間レイノルズ数を選択し、かつ伝熱促進を計ることが望ましいと考えられる。本研究では中間レイノズル数域で使用する高性能伝熱面の開発を目指して、後流の蛇行や渦例の形成といった流れの不安定現象を積極的に利用することの可能性について、対象をオフセットフィン型熱交換器に絞って検討を行った。 開水路に5段オフセットフィン列拡大2次元モデルを設置して可視化実験を行った結果、以下の知見を得た。フィン厚さ基準レイノルズ数を増加させると、フィン後流中の流脈は定常状態から蛇行をはじめ、やがて渦に巻き込まれる。渦の発生周波数はフィン厚さ基準レイノルズ数およびフィンピッチに依存する。 フィンまわりの流れと類似の系である角柱を挿入した平行平板間非定常流れに対して行った数値解析結果は、非定常なカルマン渦が発生し、それが対向する壁側に移動すること、カルマン渦の発生にともない壁渦が発生し、その発生位置で熱伝達率が極大値をとることを示す。この伝熱促進の原因は統計的にみるとu、v、θの相関値uv、vθが零でないある値をとることにあると思われる。 鉛直縦型風洞にタンデム型平板列を設置して速度変動および温度変動の同時測定を行った結果、一様流中のタンデム型平板列の下流段平板近傍においてuv、vθの値は上述の数値解析結果と同様の傾向を示した。したがって、オフセットフィンにおける不安定流動によりもたらされる伝熱促進も類似の機構によると推定される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)