テルル化亜鉛ホモエピタキシャル膜の有機金属化学気相法による成長と成長機構の解明
Project/Area Number |
01604021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
小川 博司 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10039290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西永 頌 東京大学, 工学部, 教授 (10023128)
西尾 光弘 佐賀大学, 理工学部, 講師 (60109220)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有機金属化学気相成長 / テルル化亜鉛 / 四重極質量分析計 / ジメチル亜鉛 / ジェチルテルル / 常圧 / レーザー光照射 / 低温成長 |
Research Abstract |
本研究では、高品質ZnTe膜の達成を目指すため有機金属化学気相成長法に注目し、これによる低温成長を図るため、1)原料ガスの高い分解効率が期待できる常圧成長と2)光援成長を取り上げ、成長特性を明らかにしようとした。本研究により、常圧成長は、低圧成長に比べて高い成長速度が得られることが明かとなり、ZnTeの低温成長に有用であることを示した。更に、高い基板温度で成長速度が減少するという低圧成長では見られない成長特性の特徴をもつことが判明し、低圧成長と常圧成長とでは、成長機構が異なることが分かった。常圧成長の特徴を明確にするため、原料の分解状況を四重極質量分析計により測定した。その結果、低圧成長と異なり、常圧の場合にはDMZn、DETe共に熱分解が十分進むこと、高い基板温度でアダクトが形成されることを明らかにした。これらの結果から、常圧の場合の成長特性を定性的に説明付けることができた。光援低圧成長に対しては、光源としてArイオンレーザーを用いた。基板に垂直にレーザー光を照射することにより、低い基板温度で高い成長速度が得られることを実験的に明らかにした。光照射の無い場合、成長はDETeの熱的安定性に支配されるため、低温での成長が困難であることを示したが、レーザー光照射により250℃という非常に低い温度での成長が達成できることを明らかにし、本法がZnTeの低温成長に有用であることが言えた。DMZnのDETe自体を直接分解させるには紫外光が必要であるので、本研究で用いた波長では気相中での原料ガスの光分解は無視できると考えられる。これを確かめるため、低い基板温度で基板に平行にレーザー光を照射させてみた。その結果、成長は殆んど認められなかった。更に、レーザー光照射口の窓にも成長が認められないことも確かめており、レーザー照射により基板表面で反応が促進されるものと予想できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)