ホットウォ-ル法によるテルル化カドミウム単結晶薄膜の育成とその評価
Project/Area Number |
01604505
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 和喜男 東北大学, 教養部, 教授 (50005790)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕壁 善隆 東北大学, 教養部, 助手 (30194749)
山田 幸男 東北大学, 教養部, 助教授 (60005816)
吉田 和彦 東北学院大学, 教養学部, 教授 (20005721)
須藤 彰三 東北大学, 教養部, 助手 (40171277)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | テルル化カドミウム / ホットウォ-ル / 単結晶薄膜 |
Research Abstract |
II-VI族化合物中、CdTeはn型p型の制御が可能な唯一の物質であり、光電素子の素材(禁制帯巾約1.5eV)およびCdHgTe系赤外線検出器などの基板として重要である。CdTe単結晶薄膜は、現在おもにMBE法、HWB法などによって製作されているが、化学量論的に正しいCdTe単結晶薄膜を得ることは困難を伴なっている。本研究においては、ホット・ウォ-ル法においてCdTe蒸気源とともに補助蒸発源を設け、Cdの蒸気圧を調整した。基板がイオン性結晶と共有性結晶とではCdTe層の性質がどのように異なるのか、また成長方位によって育成膜の性質が影響を受けるのかなど、初期核形成時のダイナミックスを含めて検討を進めている。同一の育成条件の下で育成した膜でも厚さが約1桁異なる場合がある。厚いほうの膜は主にスパイラルモ-ド、薄いほうの膜は層成長モ-ドによって成長が進むからであると考えられる。スパイラル成長モ-ドは良質CdTe膜を得るためには障害となるから、これを防ぐために基板表面の処理および基板表面における組成元素の過飽和度の制御を十分に行なわなければならない。BaF_2(111)面上にPbTe(111)バッファ層を入れることによって、スパイラル・モ-ドを抑制できることを明らかにした。この場合にはBaF_2(111)上に直接育成したCdTeに比べて発光効率が著しく下がることが確認された。現在はBaF_2(111)へき開面とGaAs(100)面をケミカル・エッチしたものを基板として使っている。GaAs(100)基板の場合にはCdTeは(100)成長をする場合と(111)成長をする場合とがあるという報告があるが、本実験においてはCdTe(111)/GaAs(100)は得られていない。現在、RHEED装置とホット・ウォ-ル装置との連結が完了した段階であり、初期核形成をin situで観察できればCdTe(111)/GaAa(100)とCdTe(100)/GaAs(100)との成長の違い並びに光学的性質の差異なども明らかにできるものと期待される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)