グラフト共重合体の界面での配向の制御による分離機能設計
Project/Area Number |
01604551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川上 雄資 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80109280)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 膜 / 構造-機能相関 / 固体NMR / 分子設計 / フリ-ボリュ-ム / ガラス転移温度 / 気体透過 / 拡散係数 |
Research Abstract |
グラフト共重合体、櫛型ポリマ-などのマクロ、あるいは、ミクロな界面でのポリマ-の制御された配向を利用して、より高性能な分離機能材料を開発する原理を確立することを目的とした。 マクロな界面を形成するブレンド膜では、表面修飾膜として、その界面を利用するのが有効であり、透過性、透過選択性の両立が可能であることを示した。このような界面でのグラフト共重合体の挙動に基本的な検討を加えるために、両親媒性グラフト共重合体の気-水界面での展開挙動を検討した。親水性の幹をもち、ポリスチレンやポリジメチルシロキサンを枝とするグラフト共重合体は、枝をコイル状として(ポリスチレン)、あるいは、水面上に広げて(ポリジメチルシロキサン)界面に存在していることがわかった。ポリマ-主鎖の軟さ、疎水性などが水面上での展開挙動、ひいては、界面での挙動を支配しているという知見を得た。 一方、マクロには、相分離していないと考えられる。櫛型ポリマ-でも、ミクロナな意味では、主鎖側鎖の界面などが存在すると考えられる。このような系では、主鎖-側鎖間の相互作用が重要である。固体NMRの飽和より、この点について検討した。気体透過係数と、ピ-クの半値幅との間の定量的関係を確立することができた。気体の透過係数は、従来から言われていたポリマ-のガラス転移温度とは、必ずしも対応つけられるのではなく、特にガラス転移温度の低いポリマ-では、主鎖、側鎖セグメントの運動性が重要な因子であることを明確にすることができた。いずれにしても、これらの値は、ポリマ-のフリ-ボリュ-ムと密接に関連しており、ガラス転移温度炉を考慮した。動的な意味でのフリ-ボリュ-ムの定量化が必要であり、今後の検討課題である。なお購入した液体クロマトグラフは、ポリマ-の同定に有効に使用している。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)