非平衡状態下における高分子アロイの自己秩序化構造の制御
Project/Area Number |
01604564
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 竹治 京都大学, 工学部, 助教授 (20026230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 明美 京都大学, 工学部, 教務職員 (00115891)
西条 賢次 京都大学, 工学部, 教務職員 (60115847)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 高分子アロイ / 非平衡構造 / 相転移 / パタ-ン形成 / 臨界現象 / スピノ-ダル分解 / ブロック共重合体 / ズリ流動 |
Research Abstract |
平成元年度は、高分子アロイのスピノ-ダル分解による相転移に伴う非平衡構造の時間発展とパタ-ンの制御に関する研究、および相転移と構造の時間発展におよぼす外場の効果、特にズリ流動の効果に関する研究をおこなった。また、低分子混合系の物性物理には存在しない新しい体系、ブロック共重合空体の均一一相状態、およびブロック共重合体を一成分とする高分子混合系の相転移に関する研究をおこなった。これらの研究により、高分子アロイを均一一相領域からスピノ-ダル領域へクエンチした時の相分離過程におけるパタ-ン形成が明かとなった。また、低分子、高分子系に共通する普遍性と高分子系にのみ見られる特徴が明かとなった。以上の研究成果に基づき、相転移過程において成長しつつある非平衡状態のパタ-ンを物理的または化学的に凍結し、非平衡パタ-ンを固定する方法として、ガラス化、結晶化、架橋固定法を試みいずれも有効であることが分かった。また、重合度の高い高分子の非臨海組成混合物においてとは、パタ-ンの成長があるレベルで自発的に停止するという現象を発見した。さらに、高分子混合系にCouett流を与えた時の非常ズリ流動下での秩序構造のズリ速度依存性、ズリ速度の変化に伴う秩序構造の過渡的変化等、レオロジ-、臨界現象に関する一連の研究を実施し、外場の影響下における非平衡構造に関する知見を得た。臨界組成高分子混合系に対して、流動に伴う大きな臨界点の低下が観察された。非臨界組成混合系の流動場存在下での特徴的な非平衡構造に関しても一連の結果を得た。高分子溶液・混合系では流動場中で脱混合も起こり得ることが、低分子混合系には見られれない特徴であり、高分子コイルの変形と関連することが明らかとなった。ブロック共重合体系については、無秩序状態の小角X線散乱による解析法を確立し、ホモポリマ-の混合が及ぼす秩序・無秩序転移、秩序構造への影響を検討した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)