超高温ア-クによる新機能性材料の作製に関する基礎的研究
Project/Area Number |
01604578
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 明 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (70110773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 聖二 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (10144528)
梅咲 則正 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (70127190)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 超高温ア-ク / 新機能性材料 / 高エネルギ- / プラズマジェット / 窒化膜 / チタン / 表面処理 |
Research Abstract |
本年度は、超高温ア-クとして高エネルギ-プラズマジェットを用いて、チタンの表面窒化による窒化膜の作製を中心にして研究を進めた。この場合、成膜速度の大きいときに問題となるマイクロクラックの発生を抑制する立場から、種々の実験条件を変化させることによりチタンの界面を制御して窒化膜の作製を試みた。 まず、プラズマジェットの電流値を変えるとともに、材料までの距離材料のスキャン速度(熱照射時間)を変えてチタンの界面を制御し、材料の溶融等も考慮して表面窒化のための最適パラメ-タを決定した。 次に、作製した試料の断面を光学顕微鏡で観察して組織変化をみた。このとき表面に10μm程度の薄い膜が形成されたが、そのビッカ-ス硬度はHv=1000を越えており、TiNがあることを示した。また、その下にビッカ-ス硬度がHv=400程度の針状組織が内部に向かって成長していたが、この部分はチタンに窒素が固溶したもので、その他TiNも分散しているものと思われる。この組織は、プラズマからのエネルギ-が大きくなるほど深くなる。この試料の表面から薄膜X線回折を行なった結果、基板のTiに加えてTiNの存在が確認された。また、TiO_2のピ-クも同時に検出され、実験中の雰囲気制御の重要性が明らかになった。 従来、チタンの表面窒化は600〜1000℃の温度で試料全体を加熱し、数時間以上の長時間を必要としていた。これに対して、超高温ア-クによるチタンの表面窒化においては、レ-ザ-など他の高エネルギ-密度熱源と同様非常に短時間の内に処理出来ることになった。これはチタンの表面温度を融点近い1500℃にすることによって反応速度を上げることができたためである。このような成膜速度が大きいとき生じやすいクラックは見られなかったが、今後、より詳しい断面方向の情報を得る必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)