生体機能性高分子ラテックスの合成とその分散・凝集性に関する界面化学的研究
Project/Area Number |
01604582
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
須澤 利郎 広島大学, 工学部, 教授 (20034291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白浜 博幸 広島大学, 工学部, 助手 (60127660)
玉井 久司 広島大学, 工学部, 助手 (40106802)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高分子ラテックス / スペ-サ- / γ-グロブリン / 電気泳動移動度 / リンパ球 / 血小板 / 相互作用ポテンシャル |
Research Abstract |
乳化剤不在系で合成したスチレン/アクリル酸共重合体[P(St/AA)]ラテックス、スチレン/メタクリル酸-2-ヒドロキシエチル/アクリル酸共重合体[P(St/HEMA/AA)]、及びスチレン/アクリルアミド/アクリル酸共重合体[P(St/AAm/AA)]ラテックスの粒子表面に、カルボジイミド反応を利用して、ウシγ-グロブリン(γG)を共有結合固定化した。さらに、P(St/AA)ラテックス粒子表面にスペ-サ-としてオクタメチレンジアミンを導入後、γGを固定化したラテックス[L(OMD)γGb]を調整した。得られたγG固定化高分子ラテックスの電気泳動移動度及び凝集速度のpHによる変化を測定した結果、いずれのラテックスも、pH3〜5において等電点を示した。この等電点は、L(OMD)γGbにおいて最も高い値を示し、γGの固定化において、Fc部とスペ-サ-末端との共有結合による固定化の割合が高いことが示唆された。いずれのγG固定化ラテックスにおいても、中性pHで凝集速度が増加し、分散安定性が低下することが明らかになった。 リンパ球及び血小板のζ電位のpH及び電解質濃度による変化を測定した結果、リンパ球の場合、pH4.5付近に等電点を示し、中性よりアルカリ性pHにおける負のζ電位は約-15mVの一定値を示した。リンパ球及び血小板のζ電位を基に、これらの細胞とスチレン/アクリルアミド共重合体[P(St/AAm)]ラテックス粒子間の相互作用ポテンシャルエネルギ-を求めた結果、酸性pHでは、相互作用エネルギ-は引力となり迅速な会合体形成が、また中性〜アルカリ性pHにおいては弱い第2極小が認められ、会合、凝集に対して第2極小が重要な役割を演じることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)