Project/Area Number |
01604589
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松重 和美 九州大学, 工学部, 助教授 (80091362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 俊寿 九州大学, 工学部, 教務員
深尾 浩次 京都大学, 教養部, 助手 (50189908)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有機超薄膜 / 構造評価 / 真空蒸着法 / 全反射 / 分子配向 / X線 / 有極性 / 相転移 |
Research Abstract |
本研究では、情報・エネルギ-変換などの高機能を有する超薄膜作製の為の構造制御法の確立を目的とし、以下のような成果を得た。 1)有機超薄膜の構造評価装置の開発:真空蒸着法で作製した有機超薄膜の構造や分子配向は、基板の温度や種類・蒸着速度等多数の要因に支配される。真の構造制御を確立するには有機超薄膜の構造・配向を精密に評価することが必要であり、X線の全反射現象を利用した有機超薄膜用回折計を製作した。その結果、100A程度の極超薄膜の構造評価が可能であることが判明した。更に、試料セルに温度制御装置を付加することにより、構造・配向の温度変化も追跡出来るようになった。 2)無極性有機分子の構造・相転移挙動の観測: 代表的有機低分子n-パラフィン等を対象に真空蒸着法に依って作製した超薄膜分子の構造、温度・時間依存性、相転移挙動、配向変化挙動を上記有機超薄膜用全反射X線回折装置を用いて調べた。例えば、n-C_<27>H_<56>の場合、温度の上昇に伴い、分子軸が水平配向から垂直配向へと変化すること、その際の活性化エネルギ-は約80KCal/molで数分子が協同して配向変化を起こすことが示唆されている。更に、垂直配向の場合、大部分の分子の軸は0.1゚以内の非常に揃った角度分布で配向している事も判明した。 3)有極性分子の電場配向と電気物性:新たに製作した高電界下真空蒸着装置を利用し、分子鎖内に大きな電気双極子を有す有極性試料(例えば、フッ素系オリゴマ-、新規合成試料)を対象に双極子配向超薄膜作製を試みた。PVDFの場合、無電界、室温の蒸着では無極性のII結晶が成長するのに対し、蒸着時に直流高電界を印可すると、極性のI型結晶が電気双極子を基板と垂直方向に配列した薄膜試料得られた。更に、その試料はパルス状の熱・圧力刺激を加えると明確な圧電・焦電性を示すことも実証された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)