Project/Area Number |
01609002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 好正 東京大学, 物性研究所, 教授 (10080467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 信彦 東京工業大学, 理学部, 助教授 (50126140)
桜井 利夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
安永 均 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017330)
小川 信二 東京大学, 物性研究所, 教授 (90160754)
千原 秀昭 大阪大学, 理学部, 教授 (50028073)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥40,600,000 (Direct Cost: ¥40,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥40,600,000 (Direct Cost: ¥40,600,000)
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Keywords | LEED / STM / アルカリ金属吸着層 / シリコン表面 / 表面相転移 / 熱容量測定 / 表面電気伝導 / エレクトロマイグレーション |
Research Abstract |
Ag(001)上にK原子を〜320Kで吸着させると、K吸着に誘超された再配列がAg表面で起こり、Agの原子列が一つ置き、二つ置きに欠損した(2×1)、(3×1)構造になることを、低温、常温でのLEED観察から見出した。190K以下の低温ではこの再配列は起きないが、〜140KでもK吸着層で被履率の増加に伴いさまざまな相転移が見られる。(2×1)、(3×1)構造の出現はSi(001)上にLi、k、Csを吸着させた表面でのSTM観察でもしばしば観測されるアルカリ金属原子の2量体形成と密接に関係していると思われる。Si(001)でのLEEDのストリークパターンの温度依存性から、(2×1)【double arrow】c(4×2)の相転移の転移温度200Kより高い温度で1次元イジンク的転移が起っていることが判明した。上述したことは表面という特異な場だからこそ見られる相転移で、表面新物質相を創製したと言えよう。その他半導体表面上の金属吸着系では、Si(111)ステップ面におけるAgの表面エレクトロマイグレーションを調べ、ステップに沿った質量輸送が異常に大きいことを見出している。Ge(000)上のAg膜が超伝導を示すのではないかとの期待での実験を通し、表面電気伝導の測定法として極低温STM装置の開発の必要性を痛感し、LEED、UPSの測定を含め、極低温での表面物性測定装置を開発して来た。極低温領域としては、この他に多結晶グラファイト表面上の吸着膜の単分子層以下での熱容量を測定した。系はKr、N_2、COなどで、相転移の検出を伴う相図を作成した。また格子振動、トンネル回転の効果が現れている。その種焼結した微粉末銀の表面に吸着した3Heの核スピン磁化の測定を吸着量0.5〜6層、温度0.5〜50mKで行い吸着量2.5〜3層で磁化が大きく増強され、さらに吸着量に対して磁化が振動することを見出した。
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