Project/Area Number |
01611005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
松尾 禎士 電気通信大学, 自然科学系列, 教授 (30015490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 康 木昌山女学園大学, 学長 (10022500)
篠原 宏志 東京工業大学, 理学部・化学教室, 助手 (30196406)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1989: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | マグマオーシャン / 脱ガス / 大気 / 海洋 / 進化 |
Research Abstract |
本研究は、重点領域研究(1)「原始太陽系と惑星の起源」の公募研究として、最終年度に参加した。筆者は、大気ー海洋系の起源と進化に関心を持ち、その一環としてマグマオーシャンからの脱ガスをモデル化することを通じて上記主題に寄与することを意図した。脱ガスのモデル化が可能と判断した根拠は、1)現在におけるH_2O、CO_2、SO_2、およびClなどの脱ガス速度がみつもられている。2)地球がマグマオーシャンに覆われていた時期は最初の5億年とみなせる。3)その後の40億年は、固化した表面を通してマグマからの脱ガスが起ったと考えられる。4)最古の海洋は少なくとも38億年前には、存在していた。5)脱ガス速度は還流速度をも含めて一次反応の形式で表現できる理論的根拠がある。 以上の前提にもとづいて、本年度はCO_2とClの脱ガスについて検討を行なった結果、地球の歴史を通じてCO_2はClにくらべてはるかに脱ガス速度が速いだけでなく、還流速度も速いことが分った。すなわち、マグマを通じての揮発性物質の循環速度は、1)マグマという共通の運搬媒質があってもガス種によって著しい差があること。2)その差異はガス種のマグマ内拡散速度よりも、溶解度と相関が高いことがうかがわれる。 以上の結果は、H_2OおよびSO_2なども加えて総合的に追及をひろげ、理論的にも手直しをして、海洋の形成が何時頃可能になったかという点に焦点を絞って、来年度以降も継続する予定である。なお発表報文としては、昨年度に発表した高温の海洋の存在の可能性を論じたもののみを挙げてある。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)