腫瘍におけるホルモンなどの活性物質の産生機構とその診断・治療への応用
Project/Area Number |
01614514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井村 裕夫 京都大学, 医学部, 教授 (10025570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須川 秀夫 京都大学, 医学部, 日本学術振興会特別研 (70162857)
福田 善弘 京都大学, 医学部, 講師 (50127130)
中井 義勝 京都大学, 医学部, 講師 (10115892)
清野 裕 京都大学, 医学部, 助教授 (40030986)
森 徹 京都大学, 医学部, 助教授 (40026894)
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Project Period (FY) |
1987 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥20,600,000 (Direct Cost: ¥20,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥20,600,000 (Direct Cost: ¥20,600,000)
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Keywords | 糖輸送担体 / 肝癌 / 膵癌 / 単クロ-ン抗体 / 甲状腺癌 |
Research Abstract |
腫瘍の増殖に関与し、一つのマ-カ-ともなる糖輸送担体(GLUT)について検討を加えた。GLUT-1は正常では胎盤、消化管、脳に多いが、肝、膵にはそのmRNAを検出できなかった。しかし、肝癌は、膵癌ではGLUT-1の発現を認めた。GLUT-1に対する抗体を作製し、肝組織の染色を行った。GLVT-1は主として肝癌細胞表面に染色されたが、一部の細胞質にも染色された。肝癌非癌部の肝硬変組織にも染色されることがあったが、正常肝、脂肪肝、肝炎などでは染色されなかった。また胎児筋よりクロ-ニングしたGLUT3についてみると正常肝、膵ではその発現をほとんどみなかったが、癌では発現が認められた。以上より腫瘍組織においてはGLUT遺伝子のaberrantな発現があり、正常とは異なってGLUT-1、GLUT3がよく発現されることちが明らかとなった。培養肝癌細胞にIGF-1などの成長因子を加えるとGLUT-1の増加とブドウ糖取り込みの促進を認めた。しかし抗GLUT-1抗体による細胞増殖の抑制は明らかでなかった。 次に甲状腺分化癌に対するモノクロ-ナル抗体(TCM-9)の応用について検討した。吸引生検により得られた甲状腺細胞をTCM-9抗体で染色し、一方ではパパニコロ-法の染色によるクラス分類と比較した。その結果パパニコロ-V度のものは全てTCM-9陽性であり、パパニコロ-とTCM-9染色度の間にある程度の相関が認められた。今後手術例について組織を確認し、この方法の有用性について検討する予定である。とくに濾胞腺癌と腺腫の鑑別について検討の予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)