Project/Area Number |
01614524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
深見 泰夫 神戸大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (00156746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻田 浩司 神戸大学, 医学部, 助手 (60204103)
西塚 泰美 神戸大学, 医学部・理学部(併任), 教授 (10025546)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
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Keywords | 蛋白質リン酸化酵素 / Protein Kinase C / cysteine-rich配列 / ホルボ-ルエステル / カルシウム / カルパイン / ダウンレギュレ-ション |
Research Abstract |
本年度は下記の項目について研究を行った。(1)Protein Kinase C CPKC)の構造と機能の相関を明らかするためのPKC分子種の酵素化学的解析並びにPKC変異分子の構築とその解析。(2)PKC分子種の発現細胞系を用いた情報伝達機構の解析並びに特異抗体を用いたPKC分子種の局在の解析。(3)PKCによる受容体のダウンレギュレ-ションや遺伝子発現の調節等、細胞膜機能、核機能の調節についての解析。(4)PKCの分子種特異的抑制剤の開発。その結果、それぞれの項目について以下の知見を得た。(1)クロ-ン化されたγ種PKCの各種欠失変異体の解析により、PKCのN末端側の活性調節ドメイン中にあるC1,C2領域の内、C1領域内のcysteine-rich配列がホルボ-ルエステルの結合に必須であり、C2領域はカルシウムとの相互作用に関与する部位であることが明らかとなった。また、精製酵素を用いた実験から、PKCの各分子種はカルパインによって異なる部位で、また異なる速度で限定分解を受けることが明らかとなった。さらにその際、活性化されたPKCほど速く開裂を受けることが示された。(2)クロ-ン化されたPKC分子種の発現細胞の構築を試み、新たにζ種PKCの発現と性質の解析を行った。また、特異抗体を用いた分子種の組織、細胞における局在を調べ、新たにβI,βII,α種PKCのラット脳における局在を明らかにした。(3)ヒトTリンパ球のTCR-CD3複合体のダウンレギュレ-ション、インタ-ロイキン2の受容体発現に果たすPKCの機能を解析し、その重要性を示した。また、転写調節因子CRE結合蛋白質のリン酸化を介した、遺伝子発現した果たすPKCの役割についても解析を行った。(4)乳癌治療薬temoxifenの種々の誘導体を作成しPKCに対する阻害効果を解析した結果、N末端側の活性調節ドメインとC末端側のキナ-ゼドメインのそれぞれに作用する誘導体をデザインすることが可能となった。
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