Project/Area Number |
01618506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉浦 昌弘 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (80027044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
續 順子 椙山学園大学, 家政学部, 助手
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | クロマツ / 葉緑体 / DNA / 塩基配列 / 進化 / 偽遺伝子 / イントロン |
Research Abstract |
高等植物の葉緑体ゲノムは、120〜160kbpの環状DNAより成り150個程の遺伝子を含む。 高等植物間の系統関係を葉緑体ゲノムを用いて最も良い精度で明らかにするためには、同ゲノムの全塩基配列デ-タが要求される。 本計画では、裸子植物のクロマツの葉緑体DNA(約120kbp)の塩基配列決定とゲノムの比較解析を行う。 1)クロマツ葉緑体DNAの約20%の塩基配列をサンガ-法で決定した。その配列のうちに32kdタンパクなど20種の遺伝子を同定した。コ-ド領域の配列は、タバコの対応する配列と相同性が高かったが、遺伝子配列では大きな違いも見られた。特にpsbA遺伝子とtrnI遺伝子の配位は単・双子葉植物と異なっていた。 2)すでに全塩基配列を決定した、単子葉のイネと双子葉のタバコのそれぞれの葉緑体ゲノムにつき詳細な比較解析を行ったところ、両者でいくつかの違いを見出した。逆位反復配列はイネの方が長く伸び、多くの遺伝子を含んでいた。大単一配列では大きな反転がみられ、イネのこの反転の両末端にはtRNA遺伝子の偽遺伝子や短い反復配列が見られた。これらのことからtRNA遺伝子が進化の過程でゲノムの再編成にかかわっているという仮説を立てた。tRNA遺伝子以外に、リボソ-ムタンパク遺伝子の偽遺伝子を3種見出した。分割遺伝子のrps12のイントロンと相同な配列がゲノムの2ケ所に存在しているが、この挿入についての説明はない。このような偽遺伝子は双子葉のタバコにはみられないことから、イネあるには単子葉に特徴的といえる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)