Project/Area Number |
01618507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹中 修 京都大学, 霊長類研究所・生化学, 教授 (00093261)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | カニクイザル / スラウェシ島 / マカカ属サル / α-グロビン遺伝子 / ψβ-遺伝子 / 塩基配列 |
Research Abstract |
マレ-半島、インドネシア産カニクイザルのα-グロビン遺伝子は高頻度で三重複、四重複していることを見出した。多重複を引き起す交差領域を知ること、および多重複している各々の遺伝子座の発現量を知ることを目的としてこの領域の塩基配列を決定している。スマトラ産カニクイザルのα-グロビン遺伝子領域をBglIIで切断後、EMBL3ベクタ-に組み込みクロ-ン化した。さらにHindIII分画のサブクロ-ニングを行いキロシ-クエンス法により約10kbの塩基配列を決定している。新たに得られた知見は1)二重複しているα-グロビン遺伝子の78番目のアミノ酸は共にヒスチジンであった。カニクイザルおよび他のマカカ属サルのタンパク質の一次構造から推測していた78番目のアミノ酸がヒスチジンかグルタミンかで二つの遺伝子座が異るのではないことが明らかとなった。2)3'側の遺伝子(α1)はα^Aと比べ57番目がアスパラギン酸、78番目がヒスチジンでありカニクイザルに見出されていない分子種であり、α2はα^Rであった。3)ヒトのα2遺伝子のイントロン2はα1に比べ7塩基が欠落している。カニクイザルα1遺伝子のイントロン2は、ヒトのα2で欠落している領域のすぐ隣りの6塩基が欠落しており両者の欠落部はタンデムリピ-トを形成している。4)カニクイザルのα2とα1遺伝子間の差はヒトとカニクイザルのα2間、両者のα1間の差より小さくカニクイザルが分岐してから遺伝子変換が生じたと考えられた。5)カニクイザルの2つの遺伝子間はヒトより1.6kb長いがこの領域はα2の遺伝子よりさらに上流とホモロジ-のあることが示唆された。 インドネシア国スラウエシ島の7種のマカカ属を含む計19種のマカカ属サル26個体のDNAよりψβ遺伝子のIVN-2領域1kbをPCR法により増幅した。現在すべての試料の400塩基の配列の決定を終了したところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)