フィトクロム依存レタス種子光発芽における二次情報発現調節機構の解析
Project/Area Number |
01621504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 康則 東京大学, 理学部, 講師 (50092143)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | レタス / 種子発芽 / 光発芽 / フィトクロム / ジベレリン / 胚軸 |
Research Abstract |
(1)フィトクロム依存レタス種子光発芽において、二次情報発現を担っていると考えられるGA_1レベル上昇が、GA_<20>→GA_1の活性化によることをより明確に示すために、ジベレリン合成阻害剤存在下暗黒中で種子を4日間培養し、内在ジベレリンレベルを光反応が起こらない程度まで低下させてから、[^3H]ラベルジベレリンを投与してみた。[^3H]GA_<19>を投与した場合、光条件にかかわらず一定量のラベルがGA_<20>に入ったが、ジベレリン阻害剤を投与しない場合と比較して顕著な取り込み量の増加は見られなかった。この結果は再びGA_<19>→GA_<20>がフィトロクロム依存では無いことを示しており、さらに内在ジベレリンによる希釈が低い取り込みの原因ではないことを示している。 (2)[^3H]GA_<20>のGA_1への変換が極微量である原因が、外部から与えられたGAの取り込みの低さによるものか検討したところ、3μCiの[^3H]GA_<20>を与えても470DPM程度しかGA_1に変換しないと計算された。実測値は550DPMであり、計算結果とよい一致を見た。また、光により新たに誘導されたGA_1がすべて外部から与えたGA_<20>より形成されると仮定しても、最大1300DPMの取り込みしか期待できない。このことから、先の取り込み実験の結果は、レタスの種子で極微量のGA_1が形成されれば発芽が誘導され得ることの反映と考えられる。 (3)(1)(2)の結果から、[^3H]GA_<20>の取り込み実験でより明確な結果を得るためには、現在用いているより10倍以上高い放射比活性を持った[^3H]GA_<20>を用いる必要があるので、現在入手可能か検討中である。 (4)上記現象の光受容部位を明らかにするために、果皮除去種子を用いて誘導赤色光の部分照射を行った。その結果、光感受性を示すのは幼根側から2/8の部位で、胚軸の基部とみなされたので、放射比活性の高い[^3H]GA_<20>が入手できたら、この光感受性部位のみを切り出して投与実験を行い、明確な結果を得る予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)