Project/Area Number |
01624003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
河合 忠一 京都大学, 医学部, 教授 (70025659)
杉本 恒明 東京大学, 医学部, 教授 (60019883)
戸嶋 裕徳 久留米大学, 医学部, 教授 (00080664)
中村 元臣 九州大学, 医学部, 教授 (60037322)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥36,400,000 (Direct Cost: ¥36,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥36,400,000 (Direct Cost: ¥36,400,000)
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Keywords | 心筋細胞障害 / 心筋興奮収縮連関 / イオンチャンネル / 収縮蛋白質 / 細胞情報伝達機構 / 心筋肥大 / 酸素ラジカル / ミトコンドリア遺伝子異常症 |
Research Abstract |
心臓病における心筋細胞障害の成因を明確にし適切な防御を講じる上には、心臓機能の基本的原理並びにその調節・適応機構の生物学的基盤を究めることは必須である。かかる研究立脚点を基本として、重点領域研究「心筋細胞障害の成因と防御に関する基礎的研究」を推進し、以下の成果が得られている。 心筋機能を司る興奮収縮連関の物質論的基盤を明らかにする立場から心筋の各種イオンチャネル、イオンポンプ、受容体、収縮蛋白質の基本的性質の解明を進めた。心筋では、特にこの基本機構への調節系が重要であり、例えば、心筋小胞体のCa能動輸送ではサイクリックAMPによる調節系の実体が分子レベルで明らかにされた。心筋負荷に対する応答機構では、交感神経系作動亢進、心筋肥大という観点から研究が進んだ。その結果、交感神経亢進を各種受容体レベルでとらえられた。心肥大では、収縮蛋白質ミオシン分子の形質が遺伝子レベルで変換されることにより肥大心筋の機能的代償機構が働くことが明らかにされた。細胞機能の破綻では、細胞内Ca過剰負荷とオキシラジカル産生が重要な細胞内過程であると認識されつつある。特に後者では、アラキドン酸遊離、それに引き続くリポキシゲネース系が関与することを明らかにした。遺伝性心筋障害ではミトコンドリア遺伝子異常によるミトコンドリアサイトパチーに新しい展開があり、その本体の解明が進んでいる。新たな治療法の開発は、上述の各機構あるいはその異常の解明と表裏一体の関係にあり、それぞれのレベルでの研究が著しく進展した。
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